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交霊
ラーシュ・ケプレル


少女の死体はベッドに横たわっていた。顔のほとんどがなくなっているようで、ほとばしった血が部屋中を赤く染めているーー問題を抱えた少女たちのための自立支援ホームで、収容されていた少女が惨殺される事件が発生した。やがて収容者の一人ヴィッキーが姿を消していることが判明し、捜査に加わったヨーナ・リンナ警部は、彼女の行方を追うが・・・ベストセラー『催眠』に続き、スウェーデンで大ヒットを記録した超話題作 (裏表紙より)



「催眠」「契約」に続くラーシュ・ケプレルの第三作です。
前作までと同じくヨーナ・リンナ警部が活躍します。

今回は、自立支援ホームで起こった殺人事件の捜査ですが、
ヨーナ・リンナ警部が前回の事件での行動の責任を問われ、内部調査の対象となっていて、警部として捜査するわけではなく、”オブザーバー”なので、少々もたもたした展開となっています。
そんなわけで、前半は、いろいろな伏線が張られていますが、イマイチ面白みがありませんでした。
なので、今までの作品と違って、読み進むのがすごく遅くなってしまいました。
でも、後半に入ると、面白くて、一気読み。
しかも、初期の段階で犯人がぼんやりと分かっていたので、その点でも、自分の推理の考察みたいな感じで読めたのが優越感をくすぐりました(^▽^)。

最後には、今まで謎に包まれていたヨーナ・リンナ警部の過去についての話も書かれていて、これが、次作に繋がるのかなと、期待が膨らみます。
早く新作が出版されないかな〜〜!! (2018,01,30)