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人畜共通伝染病


  動物から人間に危険を及ぼす疾病は多いが、特に鳥から人に伝染する可能性の
  ある疾病について。

 オウム病(クラミジア感染症)Avian Chlamydiosis

  オウム病(クラミジア)は多くの鳥類に感染する伝染病で、
  人にも伝染することはよく知られています。
  人は肺炎、気管支炎、中外耳炎などの呼吸器症状を示し、
  時に死に至ることもあります。

 ★クラミジア感染症が証明されている鳥類
  オウム、セキセイ、ヒインコ、ボタンインコ、カナリア、
  フインチ、九官鳥、カモメ、アヒル、ガチョウ、白鳥、
  コウノトリ、フラミンゴ、鷹、鷲、鳩、ニワトリ、ウミツバメ、
  ウズラ、雉、アホウドリ、ツル、ペリカン、フクロウ、ペンギン、
  オオハシ、カッコウ、など15目、140種で証明されている。

 ★伝染
  発病期の鳥は糞便や鼻の分泌物に病原体を排泄する。
  オウム病の鳥から人の感染は、病鳥・保菌鳥の排泄物の吸入に
  よって感染する場合がもっとも多い。ついで、餌の口移しによる経口感染である。

 ★症状
  1.さえずり、おしゃべり、水浴びなどの行動が少なくなる。
  2.食物と水の摂取量が減少し、痩せます。
  3.活動性が悪くなる。
  4.羽毛を立て、肛門部、口、眼孔の周囲が粘着性の滲出物で汚れる。
  5.糞便の性状が軟便、白色水様便、緑白色便、血便になる。
  6.まれに足と翼の振るえと麻痺がある。
  7.衰弱し脱水で死亡する。
  病鳥の死亡率は混合感染の有無などにより異なり、10-100%である。

 ★学術資料
  人畜共通伝染病とオウム病について−平井克哉(獣医学博士・岐阜大学名誉教授)
   1.はじめに
   2.わが国における人のオウム病発生状況
   3.わが国における愛玩鳥の汚染状況
   4.診断
   5.予防対策

少しでも不幸な動物を減らす為に
Maigo Satooya
獣医師広報板-vets.ne.jp