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カミュなんて知らない      


2005年 日本 青春

<監督>柳町光男
<キャスト>柏原収史 , 吉川ひなの , 前田愛 , 玉山鉄二 , 金井勇太 , 黒木メイサ , 田口トモロヲ

<ストーリー>
大学で、指導教授(本田博太郎)の下、映画を作っている学生たちは、クランクイン5日前になって、主役俳優が降板して、慌てていた。新しく主役俳優(中泉英雄)を確保するが、その他にも問題山積。その上、監督の松川(柏原収史)は、恋人ユカリ(吉川ひなの)にしつこくつきまとわられて、困っていた。

<感想>
大学を舞台にした青春映画です。
TVドラマの青春もののように、明るく、清潔な話ではなく、とてもリアルな学生生活を描いています。見ていると、そうそう、いたいた、こんな人、とか、こんな感じだったよな、部活って、とか、なんだかすごく懐かしかったな〜〜。

映画の中で、学生たちが制作する映画の原作が、私も読んだ時、すごく衝撃を受けたノンフィクション、「退屈な殺人者」だったので、そこにも強く惹きつけられました。これは、普通の高校生が、ある日突然見知らぬ老婆を殺してしまうという話で、とてもセンセーショナルであるけれど、この高校生の心理描写は、難しいだろうなぁ。
また、「ベニスに死す」「アデルの恋の物語」などの映画が重要な要素になっていて、他にも、映画オタクの学生達の会話に、様々な映画のタイトルがちりばめられています。
私自身、映画オタクなわけで、こういう会話は、応えられない喜びを感じるのですが、逆に言うと、映画にそれほど関心のない人が見たら、チンプンカンプンで、面白くないかもしれません(^^;。

監督の松川につきまとうユカリを吉川ひなのが演じていましたが、これがまたピッタリ。なんだか粘り着くような、痛々しげな不思議少女?!を好演してます。
新しい主役俳優に抜擢された池田君(中泉英雄)は、セリフの練習シーンでは、ちょっとこれではしんどい?と、思われましたが、ラストの撮影現場での鬼気迫る演技は、すばらしくて、見ていて、ちょっと混乱してしまうほどでした。(2007,04,30)



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