シネマチェックトップページ50音別indexサ行index


シングルマン      


2009年 アメリカ(A SINGLE MAN)


<監督>トム・フォード
<キャスト>コリン・ファース , ジュリアン・ムーア , ニコラス・ホルト , リー・ペイス , ジニファー・グッドウィン

<ストーリー>
16年間共に暮らしたパートナー、ジム(マシュー・グード)を交通事故でなくした、大学教授のジョージ(コリン・ファース)は、8ヶ月間、悲しみに暮れていた。そして今日、人生に終止符を打つことを決意し、準備を始める。大学でいつものように授業をし、女友達のチャーリー(ジュリアン・ムーア)と会って語り合う。そして、いよいよその時が近づいた時、教え子のケニー(ニコラス・ホルト)が彼の前に現れた・・・。

<感想>
世界的デザイナーデザイナー、トム・フォードが、初めて監督した映画だそうです。
デザイナーという感性が生かされた映像で、美しいシーンの連なりが見事。

愛する人を失った大学教授が、静かに最期を迎えようとする一日を描いています。

落ち着いた家と、調度。
安定した職業。
洗練された趣味。
気の合う友人。

たとえ、人がうらやむようなそれらがあっても、愛を失った彼には、もう、何も意味をなさない・・・。
そんな彼を取り巻くのは、喪失、そして孤独。

でも、本当に、そうなのだろうか。

映画は、そう語りかけています。

失ったものは、取り返しがつかない。
でも、新たに何かを得る事もできるのではないか。
形を変えて、それは、いつかどこかに現れるのではないのか。

この映画を見て、そう感じました。

主演は、先頃、「英国王のスピーチ」で、オスカーを手にしたコリン・ファース。
彼は、この映画でも、ノミネートされてました。
それもうなずける演技です。
この年は、「クレイジー・ハート」の、ジェフ・ブリッジスが獲得したので、それも納得ですけど(^^)。
でも、彼が獲ってもおかしくなかったな〜。

友人役のジュリアン・ムーアも、とてもよかったですが、
驚いたのは、彼の教え子、ケニー役のニコラス・ホルト。
彼の子役時代の「アバウト・ア・ボーイ」を知っていたので、あらまあ!いつの間に、こんなに素敵になったの??って感じです(^^)。
でも、子役と、今作との中間に位置する「ニコラス・ケイジのウェザーマン」に出演しているニコラス・ホルトを見ると、なるほどと、納得できます。
なぜなら、”進化途中”な彼が見れますから(^^)。(2011,03,26)





シネマチェックトップへ