経過と情報 

2011年11月11日更新

始まりから、平成23年までの経過概要(獣医師会の関わり)

日本獣医師会常任委員会として、学校飼育動物委員会設置
大阪の 「学校の動物飼育土日の世話に関して、国会質疑

文部科学大臣 学校獣医師への法整備について国会答弁
状況別鳥インフルエンザへの対応
厳戒期の学校での鳥インフルエンザ対応実例
日本獣医師会に専門委員会設置


平成17年11月1日
  前期の諮問委員会が報告書「学校飼育動物活動の推進について」
http://ippan.nichiju.or.jp/info/17070701.pdf
を答申し終了したが
日獣はそれを受けて2期目の委員会を設置し、11月1日第一回の会合を開いた。

 委員は 
    ● 唐木英明先生
      感染症研究所 神山恒夫先生
      群馬県獣の桑原保光先生、
      青森県獣三八支部の左近允美紀先生(八戸市)
      福岡県獣の處愛美先生(日小獣委員)
      国立教育政策研究所の鳩貝太郎先生
      栃木県獣の矢部真人先生(日小獣委員長)
    ○東京獣の中川美穂子 (日小獣副委員長) の8人

      ●委員長  ○副委員長

平成17年10月24日  2005 10.25記入
 学校の動物飼育に関して、国会質疑
  大阪府教育委員会による調査結果、土日の世話が多くの学校でなされていないと言うことを受けて、
 公明党の浮島とも子参議院議員が行政監視委員会で、学校における動物飼育の
あり方について質問した。学校での適切な動物飼育の教師用の手引書があるが、
手引書どおりに行われていないのが現状のようであるが、文科省は周知を図ることに
努めているが、一層努力すると答弁をした。 より詳しく

平成17年6月  2005 10.25記入
 動物愛護法が改正され、学校も動物愛護精神を教育する場と明記された。
 しかし、学校の動物は子どもの教育のために飼われているため、愛玩動物とも家畜とも
異なると、日本学術会議ならびに 日本獣医師会の学校飼育動物委員会では解釈している。

平成17年4月6日  2005 10.25記入
 第162回国会 衆議院 文部科学委員会で自民党の山際大志郎議員(川崎市)が、学校
の獣医師の必要性について質問し、
塩谷副大臣が「(文部科学省も大事だと思って手引き書を日本獣医師会と一緒に作成して配っ
ているし、学校と獣医師等との緊密な連携についても示されている)
 このような中で、より充実した学習指導が可能となるように、学校における動物指導について
獣医師初め地域の方々の積極的な協力をいただいておる地域もありますので、今後とも、このよ
うな事例を参考として、獣医師の皆さん方との緊密な連携が図られるように努力をしてまいりたい
と思っております。」 と回答していました。 議事録
 http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kaigiroku.htm

平成17年1月28日、3月3日
自民党動物愛護小委員会と公明党動物愛護改正に関わるワーキンググループにて
学校飼育動物の意義とありかた、獣医師の支援について説明しました
 詳しく書いてあります

平成17年5月 
日本獣医師会は学校飼育動物委員会報告として、
 学校飼育動物活動の推進について・活動の経過と事業推進の指針

 を発行し 各界に「命の教育の推進のために学校飼育動物を活用することと、
支援体制として各地の獣医師の活動、学校のかんがえなどをまとめ、獣医師会との連携の
正常化を提言した。



平成17年1月30日
全国学校飼育動物研究会 第一回研究発表会 開催

平成16年12月20日
 これからの状況別の鳥インフルエンザ対策について、
 日本小動物獣医師会と全国学校飼育動物獣医師連絡協議会が
発信しました。

平成16年8月29日
全国学校飼育動物研究会創立
  教育関係者と獣医師や、精神科医、青少年問題 保護者
などで、学校の動物飼育の事もたちへの教育的意義や飼育の在り方についての
研究会が設立され、記念シンポジウムが行われた、
 代表発起人 
  唐木 英明  日本学術会議会員/東京大学名誉教授 
  桑原 保光  群馬県獣医師会学校動物愛護指導委員会委員長           
  中川 美穂子 全国学校飼育動物獣医師連絡協議会主宰           
  鳩貝 太郎  国立教育政策研究所総括研究官
  宮下 英雄 聖徳大学人文学部教授
  無藤  隆  白梅学園短大学長/お茶の水女子大学客員教授     
           シンポジウム報告

文部科学大臣 学校への獣医師の関わりについて法整備が必要と答弁 
平成 十六年三月十二日(金曜日)開会の第159回国会 衆議院文部科学委員会
で、学校の鳥インフルエンザ問題に関して、国会で質疑がありました。
  学校の飼育には獣医師との連携についての法整備が必要だろうとの問
いに河村文部科学大臣が「そのとおり努力したいと思う」と答えています。


平成16年1月16日
鳥インフルエンザ:保護者の不安への対応例
      (関連記事が掲示板の「トリインフルエンザ問題」に入っています)
今、「飼育から子どもをはずせ」と保護者が騒ぎだし、多くの学校が 面倒を回避す
るため、子どもを飼育からはずそうと、悩んでおられます。

私の担当の小学校でも、
匿名の電話で「子どもをはずせ」と、強くいわれましたので、飼育学年の4年と2月か
ら引き継ぐ3年の保護者にたいし、校長先生が下のような「わが校の対応」との説明
を行い、欠席者にはお便りをだしました。
 それで騒動はおさまりました。

 学校に出した文章全部はHPの掲示板「とりインフルエンザ問題」に入れましたが
さわりは下のようです。特に学校は消毒薬の濃度について、不安がりますので、何Ml
かを伝える必要があるようです。
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「我が校の対応について」

 チャボたちは子ども達が大事に可愛がっています。このチャボを守り子ども達を守
るために、当校は万が一にも安心との思いで、科学的な見地から日本一厳しい対応を
とることにしました。

 具体的な対応については 学校獣医師が家畜衛生保健所と話あって、以下のような
方針を指示してくれました。
1、この病気がトリから病気が移ると考え勝ちだが、学校のチャボはとりインフルエ
ンザに感染していない(獣医師が見た上で)。
2、このチャボたちを病気から守ればよい。
3、家畜保健所の指示では、チャボたちが病気になる危険性は低い。

@しかし、念のためチャボが病気にならないように以下のことを行う。

 体力を落とさないように、毎日2回お世話をする。
1、チャボの部屋に病気を靴で持ち込まないように、
   飼育舎に入る人の靴の裏の消毒。あるいは長靴を用意して履き替える。
2、しばらくはチャボたちを小屋の外に出さない。
3、糞が舞い上がらなければ全く人への心配はないが、念のためマスク着用で掃除を
する。
4、飼育舎に入った後、手をあらい、うがいをする。
5、ニワトリ達が具合が悪そうになったら直ぐに獣医師の診察を受ける。

 (中略)
以上のようなこの病気の特徴を考慮して、専門家は学校や家庭の鳥についての危険は
ほとんどないとしています。
今回、当校が採っている対応は、日本一厳しい対応です。

学校獣医師からの手紙
『今回のことは、大変ですが、
  これにより、子ども達に衛生に関する見方を理解してもらい、将来 沢山遭遇す
るであろうさまざまな恐怖に対し、しっかりした知識を元に、冷静な視点をもって対
応できる芽を育む良い機会にできたら素敵だと思っております。」

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 @靴裏の消毒:塩素系消毒薬(ハイターでも良い)
        薬の濃度300倍:1リットルに4mL
        浅いバットに入れてそこを踏んで飼育舎に入る。(ちょっと足踏み)
         (靴に土がついていない方が良い)
  @鳥の健康状態をみる:まず、近くの獣医師に相談して下さい。
 不調なら、県獣医師会の連絡先をきいて、事務局に頼んで下さい。費用はかからな
いでしょう。また近くの獣医師が獣医師会会員でない場合、保健所にきけば県獣医師
会の連絡先は分かります。
どうしてもうまくいかない時は、下記にご連絡ください
 全国学校飼育動物獣医師連絡協議会

平成15年11月13 日 日本獣医師会に専門委員会設置

 平成15年10月現在、地域獣医師会と連携して 教育施設の飼育支援事業を行ってい る自治体は28県にわたる98自治体です。そのうち12県と8政令都 市があり、市町村単位で考えると約600市区町村がかかわっています。

 それを踏まえて、社)日本獣医師会が平成15年度秋に小動物開業獣医師を中心として、専門委員会のひとつに「学校飼育動物委員会」を加えました。第一回 の委員会は、11月13日に開催されました。
   委員長  唐木英明(東大名誉教授・日本学術会議会員
   副委員長 中川 美穂子(東京都獣医師会 日本小動物獣医師会学校飼育動物対策委員会副委員長)
 
     委員  田村誠朗(北海道獣医師会副会長)
         桑原保光(群馬県獣医師会 学校動物愛護指導委員会委員長
              群馬大学教育学部非常勤講師・生活科)
         坂本禮三(福島県獣医師会会長)
         小林圀仁(埼玉県獣医師会 蕨市学校獣医師)
         百田久光(山梨県獣医師会会長)         
         岸田敬二(東京都産業労働局 家畜保健衛生所 指導係長)
         神山恒夫(国立感染症研究所獣医科学部 人獣共通感染症室室長)
         尾形昌幸(品川区立第一日野小学校 校長)


平成15年6月24日 
      日本学術会議 が「学校における動物飼育に関する提言」をおこないました

日本学術会議の獣医学研究連絡委員会と科学教育研究連絡委員会は,
昨年 学校飼育動物に関する勉強会が持ち、その成果としてシンポジウ
ム「学校教育における学校飼育動物」を昨年10月に開催しています。

そして、平成15年年6月24日に下記のごとく外部報告として提言をしました

1)教育に動物を効果的に利用する方法および、関係法令に従って動物を適切に
  飼育する方法についての基礎的教育を、教員養成課程に取り入れる。  
2)動物の飼育指導、疾病予防と治療、保健衛生指導、動物愛護教育指導等の推
  進のために、各地の教育委員会と獣医師会の協力関係を推進する。
3)動物飼育の教育上の効果に関する研究を活性化し、その成果を教育現場に取
  り入れ、生命尊重、生命科学等の教育の充実を図る。 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
日本学術会議において、獣医学研究連絡委員会と科学教育研究連絡委員会が協力し
て作成した「学校における動物飼育に関する提言」はすでに教育完全HPに掲載してあ
りますが、
http://www.vm.a.u-tokyo.ac.jp/yakuri/kaizen/new-hp/sub-main-files/ref/siik
u2003-7.pdf)
 本日、坂元科学教育研究連絡委員会委員長と共に文部科学省を訪問し、樋口審議官
と大槻教育課程課長にこの提言の内容を詳しく説明し、獣医師側としては全面的な協
力を惜しまないことも付け加えました。

 審議官は、現行の制度の中でできることを研究し、飼育動物の有効利用にさらに努
力したいとの意向を表明されました。
 飼育動物の問題は、獣医師と社会とを結ぶ大事な接点ですが、ご存知のように多く
の問題も残されています。今後、日本学術会議獣医学研究連絡委員会は、文部科学省
と連絡を取りつつ、引き続きこの問題に取り組むつもりです。皆様のご支援とご協力
をお願い申し上げます。
2003年7月28日 獣医学研究連絡委員会委員長 唐木英明


平成15年5月  飼育マニュアル全国に配布 (内 容)
    文部科学省は 平成10から11年度に日本初等理科研究会に委嘱した「学校における望ましい動物飼育のありかた」の研究 報告を6万部発行して、都道府県、市町村の教育委員会を通じて全国の国公私立小学校、聾、盲、養護学校に配布した。また日本獣医師会の協力により都道府県 の獣医師会に配布した。
 なお、この「学校飼育動物獣医師連絡協議会」を通じて、各地で研修会を開くなど熱しに活動している獣医師会にも配布した。

 このマニュアル基本姿勢は、無理のない飼育を行い、動物を丁寧に最後まで飼うことである。 また獣医師などと、支援ネットワーク作りを提唱している。

文部科学省委託研究報告書
「学校における望ましい動物飼育のあり方」について

1.趣旨
  学校における動物飼育については、豊かな人間性の育成に資する一方、不適切な
飼育が行われた場合、教育的な観点及び動物愛護の観点の両者からの問題が生じる可
能性がある。このため、「日本初等理科教育研究会」に対して研究の委嘱を実施し、
学校における動物飼育の望ましい姿、課題と対策、活動事例等について検討を行って
きた。その成果について報告書「学校における望ましい動物飼育のあり方」を作成し、
学校教育において、動物飼育を実施する際の参考として全国の小学校に対して提供す
るもの。

2.内容
 ○動物飼育の教育的な意義についての検討
 ○学校において飼育が想定される代表的な動物の飼育方法
   (ウサギ、モルモット、ハムスター、ニワトリ・チャボ)

 ○飼育動物の疾病と対策
 ○飼育に当たっての体制整備(休日等の世話等について)
 ○動物飼育の事例

3.配布先
 全国の国公私立の全小学校に対して配布予定。
 また、(社)日本獣医師会を通じて各県の獣医師会に対して配布予定。

 発行部数 6万部 

(実際は、日本獣医師会は5000部、日本小動物獣医師会を通じて5200部が開業獣医師約1万人に配布された。)
 

 学校における望ましい動物飼育のあり方」の概要

   学校における動物飼育について、適切な飼育が確保されるよう、動物飼育の教育的
   な意義について考察するとともに、学校で飼うことが想定される主な動物について、
   教師を対象して、動物の習性や世話の仕方、どのような病気にかかりやすいか、飼育
   に当たっての問題点の解決に当たってのヒントを解説している。

第1章 子どもの成長・発達と動物飼育
 動物飼育によって豊かな人間形成の基礎を培うなど、動物飼育の教育的な意義につ
いて解説している。

第2章 学校における望ましい動物飼育
 学校において飼育されている主な、小動物についての基本的な飼育の仕方、動物の
習性、繁殖の制限方法等、飼育に当たって、子どもたちや教師が知っておくべき基礎
的な内容を解説している。
(取り上げた小動物:ウサギ、モルモット、ハムスター、ニワトリ・チャボ)
 
第3章 動物飼育の課題と対策
 飼育動物の罹りやすい病気やその予防法、繁殖に当たっての留意点など、獣医師の
見地から詳しく記述した。また、動物をつうじて 人間に感染する病気(人獣共通感
染症)について、その概要や予防法について専門家の観点から記述している。

 併せて、学校において、動物飼育を行う際に想定される、休日の動物飼育に関する
問題、飼育舎の設営や飼育費用、近隣からの苦情への対応や動物が死亡した場合の対
処法などの問題点に付いて教師が動物を飼育する際に知っておくべき事項について解
説を行った。

 また、関係法令について、解説を加えている。 

第4章 動物飼育の活動例

 動物飼育の実践事例について発達段階に応じた事例を紹介している。


  平成15年2月28日

      保守新党の山谷えり子議員が、衆議院の 予算委員会(文部科学関連)で学校の動物飼育に関する質問をし、河村建夫文部科学副大 臣が回答をした。
      これは平成14年6月の文部科学大臣への提 言に添った内容であった。

      副大臣は
        1、動物の人への影響を考えて飼育を大事であると考えている
           そのために教育指導要領の解説書に小動物飼育が書いてある
           (動物の選定、施設、管理への配慮、獣医師の指導の必要、アレルギー児への配慮.)
      また現実に学校に動物がいるのだから
        2、現教員向けの研修を教育委員会主導で行うことが必要で、予算的な手当ても考える
        3、教員養成課程に 動物飼育の教育的意義と適切な飼育法を学ばせること
        4、飼育が意義深く行われるためには 地域獣医師の支援体制を推進すること、予算も必要だと はっきり回答している。
            議事 録を参照、 (最後に山谷議員が質問していますが、その最後です)

    今回の国会答弁について 教育の専門家方は「力になるだろう」と、歓迎しており、これからは教育にとって大事なことだと の認識を示している。
 が、この問題は 国行政と地方行政に係わるため、直ぐに全てが改善することは無理だとおもえるが、段々に広がると思われる。

 来年度はわかっているだけで4県と12市町村が新たに地域獣医師会と連携し、県単位あるいは、県の中に連携のある県は26になる。 また、昨 年の段階で、制度として、何らかの形で獣医師が係わる小学校は3800を超えている。

 獣医師の学校への係わりは、行政から地域獣医師会に協力要請があってから獣医師会が動くのが、本来の姿であるが、今までは、教育者や行政に問 題意識が少なかったため要請が無かったと言える。
今回のことで、行政や教育委員会の認識が得られて、支援体制が拡散することを期待したい。



平成14年10月

  全く学校への対応を考えていない県・政令都市の獣医師会は55の地方獣医師会のうち5地方会だけであることが、中 川の調査により判明 。ご協力ありがとうございました。



平成14年6月

  日本小動物獣医師会は文部科学大臣に書面で、前年度の提言事項を初等中等教育局長を通じて提言した。



平成14年5月

 環境省環は動物愛護法の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」に『学校、福祉施設等の管理者は、動物の飼養及び保管が、 獣医師等の十分な知識と飼育経験を有するものの指導の下に行なわれるよう努める(一部略)』と告示した



平成14年2月

 日本学術会議は、飼育動物と子供の問題の重要性を確認し、科学教育研究連絡委員会と獣医学教育研究連絡委員会の協力で学校飼育 動物にかかわる勉強会を設置した。これに日本小動物獣医師会、群馬県獣医師会などから委員を招請した。日本獣医師会も参加した。なお、科学教育研連は日本 生物教育学会、日本環境教育学会が主となって行った。 なお、10月29日に「学校教育における飼育動物」とのシンポジウムを開催し た。



平成13年10月

  日本小動物獣医師会は、初等中等教育局長に学校飼育動物に関し提言をした。



平成13年3月

 文部科学省、国立教育政策研究所、教育課程研究センター 総括研究官 鳩貝太郎氏が「初等中等教育における生命尊重の心を育む実験観察や飼育 の在り方に関する調査研究」の報告書を3人の獣医師を含んだ18人の研究者とまとめた。鳩貝レポート


平成13年2月8日

獣医師が全国の教育関係者に動物とのふれあいを道徳に活用する話をしました。
 宮川視学官は文部科学省主催の道徳の全国大会初日「21世紀を拓く心の教育を求めて」というシンポジウムに中川美穂子獣医師をシンポジストに招き、全国 からの教育委員会、校長、並びに教育委員会の推薦を受けた教諭に、動物の有用性、獣医師会の活動について話をさせてくれました。
 これは、文部科学省の動物と獣医師の学校への関わりについての考えを、全国に示した事になります。


平成12年11月18日

大阪の鳥取動物臨床研究会の年次大会で文部省の宮川八岐視学官(特別活動担当)は新学習指導要領のねらいとして

  1. ゆたかな人間性と社会性を培う教育を重視する。(地域との共生など、地球規模を考えられる人をつくる)
  2. 生命学習を大事にする。(低学年は生活科の中で、中高学年は理科、道徳、特別活動などで、動物飼育体験を得させる)
  3. 地域社会との連携で新しい学校を作る。(専門家の力を借りて本物の教育をする。またそのように、現在各地の教育委員会を指 導してい る。この場合教師はコーディネーターの役目をする。)
の、3点をお話になりました。この学習指導要領は平成14年に完全実施され、法的な拘束力を持ちます。また、3、のことについて、生活科の学習指導要領の 解説書に地域獣医師会との連携がすでに明記されています。

平成12年8月

獣医師会と連携している行政予算を伴う学校飼育動物対策事業:平成12年度報告

日本小動物獣医師会学校飼育動物対策委員会では、全国各地の皆様のご協力により、お寄せいただいた情報から、今年7月現在までの契約状況をまと めましたので報告いたします。情報をお寄せいただいた会員の皆様に深く感謝するとともに今後、各地における契約の参考にしていただければ幸いです。(報 告内容)

  
平成11年8月24日

東京都教育委員会が獣医師との連携は必要と校長会で説明しました。

 平成11年3月に出た新小学校指導要領生活科編の解説書に、「(学校で動植物の体験は児童に必要であり、)また、小動物の飼育に当たっては、 管理や繁殖、施設や環境などについて配慮する必要が有る。その際、地域の獣医師と連携して、動物の適切な飼い方についての指導を受けたり、常に健康な動物 と関わることができるようにする必要がある。」とあります。

 このたび(平成11年8月24日)東京都教育委員会は、新指導要領の説明会を (都内の1400校の校長会)を行いました。その席上、教育委員会は日本小動物獣医師会の7月31日の99’年次大会東京の学校飼育動物の市民公開講座「子供は動物が 大好き」の抄録を各校1冊づつ配布しながら、「小動物の飼育には地域の獣医師会との連携が必要」と 説明をしました。

 なおこれに先立ち、日本小動物獣医師会は、学校での飼育を助けるために各地の獣 医師がどのような考えで、どのようなことをしているかを、井口秀男都議会議員の仲介で、今年7月29日に教 育委員会に資料をお渡しし、8月11日に教育庁 指導部長さんにもお会いし 「抄録:子供たちは動物が大好き」の全小学校への配布を検討していただきました。2回目の会 見は、教育委員会側が私どもの資料を読んでくださっていたお陰で、非常に好意的に進み、その2日後には、「配布するので増刷をお願いしたい」との申し出が ありました。また、これを配布する事で、「教育委員会が直接関わるとの印象を与えたい」との考えもお話になりました

 東京都教育委員会がみずから「獣医師会との連携」を、学校側に説明したのは初めてで画期的なことです。これから、日野市、練馬区など、獣医師 会からの働きかけに応じられないで居る地域でも、連携がしやすくなるかも知れません。獣医師会側は、「子供たちの心の教育に必要な動物の飼育を助ける」と の気持ちで、先生を手伝う心を忘れずにあたりたいた思います。けっして、人獣共通感染症で、「獣医師と連携しないと怖い事が起こるぞ」と学校を脅したりし ないでください。大事なのは、病気をしない飼い方、動物の心を児童に伝えながら、両者を大事にした飼い方の 指導です。



平成11年夏

文部科学省の嶋野視学官は、中川監修のマニュアル「学校飼育動物のすべて」の第1章に寄稿してくださっています。

学校と地域獣医師会の連携の必要性についても書いています。つまりこの本は、文部省の飼育指導の方針に合致し ています。実践に即した飼育マニュアルです。
平成11年夏の段階で、教師向け教育雑誌の生活科の指導の記事に、文部省の指導により、小学校での飼育体験は 児童に必要であるが、その飼育法のアイディアとして
1、動物のホームステイ(休日対策とより充実した飼育体験の為に)  
2、教室での飼育(より親しくなるために)
3、主治医を持つ(健康に飼い、また動物との色々な指導を受けるために)
との記述が為されています。


平成11年5月
  文部省発行の新学習指導要領の解説書「生活科編」に「小動物の飼育に際して、地元の獣医師と連携して、健康な動物を子供に触れ合わせる ように努めること、また、飼育指導を受けること(内容省略)」と明記された。

平成11年4月

  群馬県獣医師会の学校飼育動物担当の委員長が、群馬大学の教育学部で、平成11年度末から講座を持ち子供と動物に関する講義 を始めています。
  平成14年3月末に、「動物触合い教室」の実習を受けた教育学部の学生が卒業しました。各地に就職する事でしょう。



平成11年3月

  文部省から委託されていた飼育マニュアル「のぞましい動物飼育のあり方」の原案が、日本初等理科教育研究会か ら答申された。この委員会には中川美穂子が専門家として招請をうけたが、他にも日本獣医師会から2人の委員が参加している。



平成10年4月
獣医師の皆さんへ 
私達、日本小動物獣医師会の学校飼育動物対策委員会は、平成10年4月に文部省との話し合いをした後、
  1. 獣医師と市民の皆様に対しこの問題への理解と協力を啓蒙しています。
    (平成13年度中に各地での講演会は60回を越える予定です。)
  2. これに関する各地の獣医師会の情報を集め、紹介しています。
  3. 各地の獣医師会が用意 したマニュアルや獣医師に約に立つマニュアルの情報を集め紹介しています。
  4. 獣医師が学校に関わる目的と、方法、また、行政との連携の仕方についても、ガイドラインを示しました。
ガイドラインは、18年に渡る北多摩、群馬県、八王子市、など各地の先進獣医師会の知恵がもとになっています。


平成10年4月  はじまり

  文部省を訪問し、学校でも飼育の現状を報告し、全国の獣医師会が父母として係わっていること、改善がなされないことを報告し、獣医師を飼育 指導にかかわらせるよう提言した。
 文部省の当時の初等中等教育局小学校課長は「獣医師がこれほど関わっているとは知らなかった。この関係を大事にしたい。」と話し、それ以後の日小獣の講 演会に視学官、教科調査官、研究官方が協力している。また、文部省が作成する飼育マニュアルの委員に中川を招請。