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アフター・ウェディング      


2006年 デンマーク・スウェーデン


<監督>スザンネ・ビア
<キャスト>マッツ・ミケルセン, ロルフ・ラッセゴード

<ストーリー>
インドで孤児たちの面倒を見ているデンマーク人のヤコブ(マッツ・ミケルセン)は、祖国の実業家ヨルゲン(ロルフ・ラッセゴード)から、資金援助の申し出があり、デンマークへと向かう。ヨルゲンとの面談を終えたヤコブは、ヨルゲンの娘の結婚式に招待されるが、そこでは、思いがけない再会が待っていた・・・。

<感想>
なじみの少ない、デンマーク・スウェーデン製作の映画です。

最初は、孤児たちの世話をしているヤコブの視点で話が進むので、
実業家ヨルゲンの事は、うさんくさくて、鼻持ちならない人物のように感じていました。

実際、酒ばかり飲んでるし、孤児たちに関する話も、まともに聞きもせず、態度も横柄だし、いやな感じ(^^;。

でも、しばらくすると、妻や子どもたちにも優しく、愛情豊かな人物であることが分かってきます。

そして、ある事実が突きつけられます。

いったい、ヨルゲンは、何を考えていたのか・・・。

実は、これは、周到に考えられた、自分自身の幕引きの物語なのでした。

ヨルゲンの気持ちを考えると、とても心が痛みました。
それは、きっと究極の選択だったに違いありません。
愛する者へ、自分が残すことのできる、最良のこととはなんなのか。

方や、ヤコブに与えられた試練は、
自分のいるべき場所はどこなのか、自分を本当に必要としているのは誰なのか、ということでした。
彼にとっても、それは、苦渋の選択だったに違いありません。

二人のとったこの選択は、どうゆう結末に向かうのでしょうか。
その優しい予感で、この物語は、終わります。

ヤコブ役のマッツ・ミケルセンは、最近よくハリウッド映画でも見かけます。
ただ、その容貌から、悪役が多いようですね〜(^^)。
この映画でも、善良なだけでない、複雑な人間像を好演していました。
そうそう、先日見たばかりの「三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」にも出演してたんですね。全く気がつかなかった・・・(^^;。

ヨルゲン役は、「太陽の誘い」のロルフ・ラッセゴード。
悪人にも、善人にも見える、いいキャラクターです(^^)。

監督は、スザンネ・ビア。
女性らしく、繊細なタッチの映画で、静かに泣かせてもらいました。(2011,11,13)



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