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マイウェイ 12,000キロの真実     


2011年 韓国 (MY WAY)
アクション・歴史  

<監督>カン・ジェギュ
<キャスト>チャン・ドンゴン , オダギリジョー , ファン・ビンビン

<ストーリー>
1928年、日本占領下の朝鮮に、両親とともにやってきた少年・長谷川辰雄(チャン・ドンゴン)は、走ることが得意だった。一方、彼が住む家の使用人の息子キム・ジュンシク(オダギリジョー)も、足が速く、二人は競争意識を持つが・・・。

<感想>
カン・ジェギュ監督が、実在する写真からイマジネーションを膨らませて描いた物語だそうです。
結果的に、日本、ソ連、ドイツの軍服を着て戦うことになった二人の青年が主人公。

公開当時、あまり評判がよくなかったので、期待していませんでした。
戦時中を描いた韓国映画ですから、反日でないはずがないし、折角時間を割いて見る映画で、不愉快な気持ちになりたくなかったのが本音です。

確かに、前半は、見ながらため息が出てしまうような反日描写が続きます。
占領されていた人たち側から見れば、きっとまだまだ手ぬるいのでしょうが、日本人の私は、見ているのが辛かった・・・。
でも、日本の有名俳優を迎えて作られた作品なので、これだけでは終わらないはずと、最後まで見続けました。

大人になった二人は、ノモンハンの戦場で再会し、その後、ソ連の捕虜になり、そしてドイツへ・・・。
戦争ロードムービーのような様相で、大きな戦闘シーンの連続です。
生き抜くのがまぐれのような状況で、生き延びた二人の間に、昔の因縁を乗り越えた友情・・・というか、”同士”のような思いが生まれることはあるような気がしました。
このあたりは、チャン・ドンゴン演じるところのジュンシクの心=韓国の心=の広さみたいなものを感じたいところです。

映画は、戦争シーンが多いのですが、どれもよく出来ていて、質・量ともに、圧倒的でした。
かつて見たハリウッド映画「スターリングラード」や、「プライベート・ライアン」を彷彿とさせる迫力で、この部分は、見応え十分、韓国映画の力を見せつけられました。(2015,11,18)



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