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ウーマン・オン・トップ      2000年 アメリカ ロマンス   
<監督>フィナ・トレス
<出演>ペネロペ・クルス , ムリロ・ベニチオ , ハロルド・ペリノー・Jr 
<内容>子供の頃から内気なイザベラ(ペネロペ・クルス)は、乗り物との相性も悪い。だが、彼女は、天才的な料理の腕前を持っていた。そんな彼女は、レストランを経営するトニーニョ(ムリロ・ベニチオ)と恋に落ち、結婚し、幸せに暮らしていた。しかし、ある時、トニーニョが浮気をしたことを知ったイザベラは、彼を許すことが出来ずに、単身、アメリカへと渡り、料理教室の講師となるのだが・・・。
*****

ペネロペ・クルスの魅力満開の映画でした。素朴な女性を演じるよりも、こういった明るく、楽しい映画が、彼女には、合ってるような気がします。
長い髪、真っ赤なドレスで、情熱的に語りながら料理する彼女は、本当に美しいです。まさに「情熱クッキング」!!
とうがらしの説明の所も面白かったです。でも、肝心のブラジル料理は、あまり出てきません。おいしそ〜〜!という楽しみがなかったのが、食いしん坊の私にはちょっと残念。
また、彼女ばかりでなく、夫のトニーニョの情熱的なラブコールも素敵です。窓の下で、ギターの演奏に合わせて切々とラブソングを歌ってくれるなんて、女性の憧れですよね(とはいえ、実際にやられたら、引くけど・・・(^^;)。
イザベラの親友も、あっと驚くオカマちゃんでしたが、これも、この映画におもしろみを加えていました。しかし、彼らの強烈な個性に比べると、白人のクリス(番組のプロデューサー?)が完璧にかすんでしまいましたが・・・(^^;。
トニーニョはブラジルの海の神イマンジャを怒らせてしまい、魚が捕れなくなってしまう。一方、イザベラは、トニーニョへの思いをなかなか断ち切れないため、イマンジャに、彼への愛をなくして貰おうと、捧げ物をするのです。そんな大人のロマンティックファンタジーです。楽しんで観ましょう(^^)。(2003,04,03)

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ヴァージン・スーサイズ      1999年 アメリカ 青春     
<監督>ソフィア・コッポラ
<出演>キルステン・ダンストジェームズ・ウッズ 、キャスリーン・ターナージョシュ・ハートネット , マイケル・パレ , ジョナサン・タッカー
<内容>リスボン家の美しい5人姉妹の末娘セシリアが自殺未遂をはかった。精神科医の助言により、両親は同じ年頃の男の子を招いて、初めてのパーティーを開く。しかし、その最中にセシリアが、再び自殺を図り、死亡してしまう・・・。
*****

何故セシリアが、自殺したかについては、謎になっていますが、その後の両親の行動から、やはり、親の重圧が大きかったのかも知れません。それとも、こんな事があったからこそ、両親は、普通以上に過敏になってしまったのかも知れませんが・・・。ただでさえ、不安定な精神状態の年頃、考えさせられます。それにしても、トリップ(ジョシュ・ハートネット)はいったい・・・?(^^;。ただのプレーボーイだったって事でしょうか。その後の彼を思うと、やはり、精神的に、ちょっとおかしな子だったのかな。あの髪型、どう見ても、モテそうにないし・・・(^^;。

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ヴァージン・フライト      1998年 イギリス ロマンス
<監督>ポール・グリーングラス 
<出演>ヘレナ・ボナム=カーター 、 ケネス・ブラナー,ジェマ・ジョーンズ
<内容>はた迷惑な自殺未遂事件を起こしたリチャード(ケネス・ブラナー)は、裁判所で120時間の社会奉仕活動を命じられた。そこで、難病で車いす生活を送るジェーン(ヘレナ・ボナム=カーター)の世話を週2日することになるのだが、彼女は偏屈で、なかなか思うような世話が出来ない。しかし、日が経つにつれ、彼女の気持ちもほぐれ、そしてある日、彼女は、意外なことを言い始める・・・。
*****

主演の二人も、特に好きではなく、映画の内容も難病の女の子の話で、重い内容が想像され、自分から進んでは、決して見ない映画でした。ひょんな事から見ることになったのですが、これがとってもよかったです。ジェーンの病気は、意識や感覚は正常なのに、体の動きだけが次第に制限されてゆき、仕舞いには、呼吸機能も働かなくなり、死に至る病気です。リチャードと出会ったときには、もう、言葉も分かりずらくなっています。まだ25歳なのに、悲しいですね。そんな彼女の唯一の望みとは・・・。切なくて、泣けてきますが、それでいてユーモラスで、難病物の重苦しさは、ありません。なんと言っても、ヘレナ・ボナム・カーター。彼女の演技のすばらしさです。この前に見た「鳩の翼」もよかったですが、それよりも、こちらの方がよりすばらしいです。これを見て、私も、何に対しても興味を失わず、前向きに生きていこうと力づけられました。

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ヴァイブレーター      2003年 日本 ロマンス
<監督>廣木隆一
<キャスト>寺島しのぶ , 大森南朋 , 牧瀬里穂  , 村上淳  , 田口トモロヲ
<ストーリー>夜のコンビニに、お酒を買いに来た31歳の玲(寺島しのぶ)は、長靴を履いた一人の男から目が離せなくなった。男は、トラック運転手の岡部(大森南朋)。玲は誘われるまま、岡部のトラックに乗り込んでしまう・・・。
*****

頭の中で、誰かのささやき声が聞こえる玲は、いつも何かに追いつめられたような、疲れた顔をしています。そんな玲を寺島しのぶが、好演していました。
最初は、31歳と言うより、35〜6歳に見える彼女なのですが、岡部と出会ってから、ある時は、かわいらしく、ある時は、溌剌とする彼女、20代前半に見えることもありましたねぇ。
彼女のように不安定な心理になること、誰でもあると思います。私は、吐き戻しとかしたことないですけど、その気持ちも分からないことはないです。そして、それによって、ますます自己嫌悪に陥るのも、よく分かります。
そんな彼女をそのまんま、受け止めてくれる岡部が、いいですね〜。見ず知らずの女、しかも、ちょっと普通じゃないような子を、突き放しもせず、そして、過剰でもなく受け入れてくれるなんて、なかなか出来るもんじゃないと思います。
岡部自身は、彼女を受け止めるとか、そんな気持ちはなかったのかもしれませんが、きっと、二人の波長があったんでしょうねぇ。
寺島のヌードシーンもある映画ですが、日本映画のベッドシーンにありがちな痛々しさがなく、ごく自然な流れのSEX描写だったのが良かったです。 ラストの、玲の晴れ晴れとしたような顔を見て、あぁ、この映画を見て良かったなぁと、思いました。(2005,05,01)

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ヴァイラス      1998年 アメリカ ホラー・SF   
<監督>ジョン・ブルーノ
<出演>ジェイミー・リー・カーティスウィリアム・ボールドウィンジョアンナ・パクラ 、 ドナルド・サザーランド, ブランドン・アダムス 
<内容>大型台風に遭遇して、船が破損したため、救助を待っていた輸送船は、無人のロシアの衛星探査船を発見した。その船は、300人の乗組員が消え、その上、電源が切られていた。ただ一人の生存者を見つけ出して、問いつめてみると、電磁波生命体によって攻撃を受けたことが判明する。
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途中までは、サスペンス風で、面白かったです。でも、敵の正体が分かって、彼らが作ろうとしていた物が判明すると、ちょっと引いてしまいました(^^;。あまりにも、むごたらしい・・(T_T)。エイリアンにとっては、未知の星の、そこにある材料を使って、最良の物を作ろうとした。と言う所なんでしょうが・・・。そんなことしている暇に、もっと大事なことがありそうだけど・・・(^^;。それにしても、○○がなかったら、身動きできないんだから、船の上だったら、たわいのない物ですよねー。お金のかかっていそうな映画なのに、そんなに気合いを入れないで見たい作品です(^^)。(2002.08.08)

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ヴァン・ヘルシング      2004年 アメリカ アクション・アドベンチャー・ホラー・ファンタジー・スリラー   
<監督>スティーヴン・ソマーズ 
<出演>ヒュー・ジャックマン , ケイト・ベッキンセイル , デヴィッド・ウェンハム , リチャード・ロクスバーグ
<内容>19世紀、ヨーロッパ。モンスターハンターのヴァン・ヘルシング(ヒュー・ジャックマン)は、バチカンの密命を帯びて、トランシルバニアへ旅発ち、ドラキュラ伯爵と対決する・・・。
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ちょっと私の趣味じゃない気もして、不安を抱えての劇場鑑賞でした。
時代的には、コスチューム劇が好きなので、満足できました。今の時代と違う風景、衣装、調度品は、見ていて楽しいものです。特に、ドラキュラ伯爵と共にいる吸血鬼の三人の女性の衣装は、ひらひらで、とても綺麗でしたね〜。出てくるモンスターも知っているものばっかりで、退屈しませんでした。

ただ、残念なことに、キャストに魅力を感じませんでした。ヒュー・ジャックマンは、嫌いじゃないんだけど、今回は、あまり魅力がなかったですね。だいたい、何百年も生きているって事は、彼自体、人間じゃないわけ?!まあ、ファンタジーだから、いいんだけどね〜。
それから、ケイト・ベッキンセール。彼女は、ちょっと苦手な女優さんなのです。TVCMで見る限りは、適役のようでしたが、映画館でずっと見ていても、魅力を感じることが出来ませんでした。途中の女吸血鬼との戦いでは、どっちが吸血鬼なのか、分からない顔してましたし・・・(^^;。
登場人物の中でそこそこ良かったのが、ヴァン・ヘルシングと共に旅に出る発明家カール。彼、何処かで見たとおもったら、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのファラミアじゃないですか〜。今回は、3枚目役で、頑張ってました。彼、素敵ですね〜(^^)。

いわゆるジェットコースタームービーで、アクションも色々な物が楽しめて、それなりに面白かったですが、私としては、別に見なくてもよかった映画だったかもなぁと、思ってしまいました。(2004,09,04)

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ヴァンパイア/最後の聖戦      1998年 アメリカ ホラー・アクション
<監督>ジョン・カーペンター
<出演>ジェームズ・ウッズダニエル・ボールドウィン  , マクシミリアン・シェル
<内容>教会からヴァンパイア退治を任されているヴァンパイアハンターのリーダー、ジャックは、ある村のヴァンパイアを始末したのだが、その夜、魔鬼バレックに、仲間達を殺されてしまう。バレックは、昼間でも活動出来るような最強のヴァンパイアを目指しているのだった。
*****

この頃、アメリカヴァンパイア物を多く見ているせいか、この西部劇風ヴァンパイアでも違和感がありません。「フロム・ダスク・ティル・ドーン」の影響ですかね。 そして、ここに出てくるヴァンパイアは強い!(^^;。平気で、神父まで殺しちゃうし、十字架、ニンニク効果なし・・・。ただ一つ弱い物は・・・あれです。だから、日中、家に火をつけて、日の光を当てればいいのにと思う私は、きっと短気なんですねー(^^;。 ラストは、納得いかないです。それじゃあ、きりがないでしょう・・・。 あ、それから、魔鬼バレックの、牙がないシーンを発見!アップになるのに、制作者は気が付かないのかな。それとも、必要のない時は、牙は、隠れてるとか?それとも差し歯??(2002.08.07)

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ウィズ・ユー      1997年 アメリカ
<監督>ティモシー・ハットン
<出演>ケヴィン・ベーコン , メアリー・スチュアート・マスターソン , エヴァン・レイチェル・ウッド 
<内容>10歳のハリエット(エヴァン・レイチェル・ウッド)は、母の経営するモーテルで、母(キャシー・モリアーティ)と、姉グウェン(メアリー・スチュアート・マスターソン)の3人で、暮らしていた。ある日、モーテルに一組の母子が宿泊する。息子リッキー(ケヴィン・ベーコン)は、知的障害を持つ青年で、施設に向かう途中、車の故障で、1週間、滞在することになったのだ。
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知的障害者と、少女のふれあいを描いた感動作です。でも、私はあんまり感動出来ませんでした。この手の映画を見て、感動しない自分がいると、私は、冷血漢なのかと、いつも、ちょっと心配になります(^^;。

知的障害者の青年、リッキーを演じるのは、演技派ケビン・ベーコン。でもでも、彼の演技、今回は、だめでした。いかにもそれらしく演じているのですが、どうも、だめ。ああ、ケビン・ベーコンが、演じてる。としか思えませんでした。
それがネックになって、どうも話に入り込めませんでした。
彼と、少女とのふれあいのエピソードも、いろいろと用意されているのですが、どれもこれも、感動するところまで連れて行ってくれません。
彼女には、すごく悲しいことが起こるのに、何で、こんなに、感情が揺すぶられないんでしょうか・・・。

メガホンを取っているのは、あの名作「普通の人々」の青年を演じたティモシー・ハットンです。監督は2作目ですが、彼は、俳優業を邁進した方がいいかも・・・(^^;。
子役のエヴァン・レイチェル・ウッドは、とってもかわいい子でした。彼女は、最近、ホリー・ハンターと親子を演じている「THIRTEEN」という映画で、高い評価を得ています。

最後の最後まで、ケビンの演技にはついてゆけず、見終わったあと、口直しに「ギルバート・グレイプ」のレオを見たくなりました〜(^^)。(2004,11,20)

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ウィズアウト・ユー      1999年 アメリカ ロマンス
<監督>フィル・ジョアノー
<出演>スティーヴン・ドーフ , ジュディット・ゴドレーシュ , ローレン・ホリー , ヘクター・エリゾンド  , ケリー・マクドナルド
<内容>ロックグループのミュージックビデオ監督をしているジェイク(スティーヴン・ドーフ)は、ハリウッド映画の監督に抜擢される。同じ頃、彼は、モデルのステラ(ジュディット・ゴドレーシュ)と出会い、恋に落ちる。しかし、映画制作は、プロデューサー側と、たびたび意見が衝突し、彼の頭の中は映画のことだけが占めるようになる・・・。
*****

自身もU2のビデオ監督をしていた、フィル・ジョアノー監督の実体験に基づく映画だそうです。
そのせいか、映画の主人公ジェイクが、しばしば解説者として画面に現れて、いろいろ説明めいたことを話します。ちょっと変わった趣向で、面白かったですが、ストーリーそのものが、ただのロマンス映画なので、そんな説明も不用のような気もしました(^^;。

彼女との関係で、ターニングポイントとなった彼女の妊娠ですが、彼女もモデルをやめているわけだし、何の支障もないと思うのに、あの結論は、少々理解に苦しみます。結婚してたら、状況が変わるなら、すぐに結婚すれば良かったのに・・・。そんなことを思うのは、赤の他人か、自分自身が客観的に物事を見られるようになってからなんでしょうねぇ。
失ったものが、美しく最良のものに思えるのは、残念ながら人間の普遍的なものなのでしょう→「釣り落とした魚は大きい」。
それを考えると、この映画は、監督の個人的な懺悔映画だと見えてきます。
ラスト近くでは、猫にまで説教される始末・・・(^^;。
でも、スティーブン・ドーフが、私が今まで見た中で一番素敵に映ってました。というか、まともだったので、満足出来ました(^^)。
ちなみに、ステラを演じているジュディット・ゴドレーシュは、「仮面の男」で、レオに強奪された彼女です(^^)。(2004,10,26)

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ヴィドック      2001年 フランス ミステリー・ファンタジー  
<監督>ピトフ  
<出演>ジェラール・ドパルデューギョーム・カネ, アンドレ・デュソリエ
<内容>19世紀に実在したヒーロー、ヴィドック(ジェラール・ドパルデュー)の冒険譚。探偵業を生業にしているヴィドックがある事件の犯人との戦いの末に死んだ。彼の伝記を執筆しているエチエンヌ(ギョーム・カネ)がその事件の真相を追う。
*****

この映像は、まるで先日見た「ロスト・チルドレン」だと思っていたら、まさに、その時の映像クリエイターの長編映画初監督作品でした。この絵のつやと、人物の映し方は、特徴的ですね。とても美しく、メルヘンチック(というのだろうか?)な映像です。映画の予告編を見て、勝手に、あの仮面の男がヴィドックだとばかり思いこんでいた私は、映画を見ながら軌道修正するのが、結構大変でありました。だから、映画の内容の方にも、なかなか集中することが出来ず、最初は、分かりにくかったです。でも、実は、出だしにおいて、何が起こってるのか分からないというのも、監督の意図だったようです。途中の謎解きで、置いてきぼりを食らってしまって、少々退屈したところもありましたが、ラストには、あっと言わせてくれました。それにしても、一時まるまると太ってしまったジェラール・ドパルデューが、頑張っております。カメラやメイクのせいか、少々痩せたようにも見え、動きも機敏でよかったです。ギョーム・カネは、「ザ・ビーチ」の頃より若くなったような・・・?(^^)。(2002,10,31)

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ヴィレッジ      2004年 アメリカ スリラー・ホラー・ロマンス   
<監督>M・ナイト・シャマラン
<出演>ブライス・ダラス・ハワード , ホアキン・フェニックス , エイドリアン・ブロディ , ウィリアム・ハート , シガーニー・ウィーヴァー , ブレンダン・グリーソン , マイケル・ピット , M・ナイト・シャマラン , ジェシー・アイゼンバーグ , ジュディ・グリア
<内容>1897年、ペンシルバニア州の森の中の小さな村。その村には昔から、森に入ってはならないという掟があった。その掟によって村人は、森に生息する「彼ら」に脅かされることなく生活できるのだった。しかしある日、その均衡状態が破られた・・・。
*****

映画の噂を聞いてからすごく楽しみでした。だって、あのシャマラン監督ですもん。でも、不安でもありました。なぜなら、あのシャマラン監督だから・・・(^^;。
そして、どこからともなく、不評の噂も耳にして、とうとう全然期待しないで映画館に向かうことと相成りました。
でも、その期待感がなくなったことが、かえってよかったのかもしれません。だって、面白かったですもんね。

1800年代末期頃のアメリカの小さな村の冠婚葬祭。風情があって、穏やかで楽しげで、平和そのものです。
女性は、長いスカートにブーツ。男性は、背広に帽子。古き良き時代の風景です。
そんな穏やかな村にある掟。その均衡が破られたことから起こる様々な不吉な予兆。恥ずかしながら2回ほど飛び上がってしまいました(^^;。

出演俳優さんも豪華です。その中で、主役を演じるのは、ロン・ハワード監督の娘さんであるブライス・ダラス・ハワード。透明感があって、適役だと思いました。杖を持っている以外は、盲目には見えないほど、普通に走り回っています。これはきっと監督の、閉鎖された村を象徴する演出なんでしょうね。

途中で、薄ぼんやりとこの村の謎が分かってしまいました。でも、最後まで別にがっかりすることもなく見ることが出来ましたよ〜(^^)。(2004,09,13)


シャマラン監督は、どこに?という企画がありましたが、これ、分かりますよね〜(^^)。あまりにもわざとらしく顔を隠してるんですもん。しかも、一瞬ガラスに顔がうっすらと映るなんて、あざとい!(^^;。

今回、この作品を見て、この監督は、子供の心を持ち続けている人なんだなぁと思いました。
彼が描くのは、子供の頃の怖かったものの具象化、そして映画化です。
ゴーストや、宇宙人や、森の中の生物たち。これらの恐怖を映画に焼き付けたいと思ったのではないでしょうか。
彼の悲劇?は、最初の「シックス・センス」のあまりにも大きな成功でしょうね。これによって、彼は、常に人々の期待を背負わなければならないことになってしまったんです。さすがに私も、「アンブレイカブル」にはがっかりしましたが、その後の2作品には、十分楽しませてもらいました。もちろん、いろいろつっこみどころもあって、そういう意味でも、面白かったです(^^)。
今回のつっこみどころは、アイヴィー。盲目でも走り回れるのは、狭い村を知り尽くしているからというのは分かるけど、行ったことのない森の中を、途中、穴に落ちたり、怪物に出会ったりしてるのに、正確に進むのは、いくらほかの五感が優れていても不可能に思われます。私なんて、ちゃんと目が見えるけど、極度の方向音痴なので、この森を通り抜けるのは絶対無理だろうなぁ(^^;。
また、村の意味を理解する親世代がいるうちは、この閉鎖された村も平和でいいでしょうけど、次の世代になったら、すぐに破綻するのは目に見えているのに、こんな隔離した生活をしても、意味があるのか疑問ですね。

シャマラン監督作品は、ほかの作品にもいろいろな疑惑があるそうで、この作品には、盗作疑惑としてのその具体的な名前まで挙がっています。それは1995年に出版されたマーガレット・ピーターソン・ハディックスの「ランニング・アウト・オブ・タイム」という小説だそうです。まあ、同じようなことを考えつく人がいてもおかしくないとは思うけれど・・・。(2004,09,13)

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ウィンタースリーパー      1997年 ドイツ ロマンス
<監督>トム・ティクヴァ
<キャスト>ウルリッヒ・マティス , マリー・ルー・セレン , ハイノ・フェルヒ
<ストーリー>ルネ(トム・ティクヴァ)は、飲み明かして、徒歩で帰る途中、キーの差さったままの新車を見つけてそのまま乗っていってしまう。しかし、途中で事故を起こし、意識を失なってしまった彼は、その後、気がついたときには、事故の記憶そのものを失っていた。ルネは、記憶障害者だったのだ・・・。
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私の大好きな映画「ラン・ローラ・ラン」の監督作品です。
この作品は、記憶障害の男のからんだ話で、同じような記憶障害の男を主人公にした「メメント」の3年前に公開されています。
ただし、この作品は、「メメント」ほど派手ではありません。
ちょっとした出来心によって引き起こされる事故と波紋。それによって、人生が変わる人々。
でも、最初の事故にしても、事故自体は、彼には、そんなに責任、無いんですよね〜〜。相手にしてみたら、早く助け出してくれたら、と思うでしょうけど。病気ですからねーー。
映画自体は、すごく狭くて閉塞的な人間関係の話で、起伏もあまりなく、ロマンス映画なのか、サスペンスなのか、少々盛り上がりに欠けてるように思いました。期待して見ただけに、ちょっと肩すかしでしたね。
登場する女性によって、色のパターンが決まっていたり、おしゃれなところもありましたが、男優さんがあまり趣味でなく(またかい!(^^;)、それも残念でした〜〜(^^;。(2005,05,28)

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ウインドトーカーズ      2002年 アメリカ 戦争・アクション  
<監督>ジョン・ウー
<出演>ニコラス・ケイジアダム・ビーチ 、 クリスチャン・スレイター, マーク・ラファロ , ジェイソン・アイザックス
<内容>第二次世界大戦下、アメリカ軍は、日本が占拠していたサイパン島への上陸作戦を行っていた。その際、日本軍に暗号を盗まれないよう、アメリカ先住民族「ナバホ族」の言葉を基にした暗号を開発した。軍は、その暗号を守るため、ナバホ族の通信兵一人に対して一人のアメリカ兵を付けて護衛させるようにした。そして、護衛のアメリカ兵には、絶対に暗号が敵の手に渡らないようにという極秘命令を下していた。
*****

ちょっと長めの映画だと言うことは、終わって初めて気が付きました(134分)。と言うことは、途中、ダレることがなかったって事ですね。確かに、戦争シーンは、思い切り派手でした。見ている時は、忘れていましたが、これは、ジョン・ウー監督なんですね。それなら、あの派手さが、納得出来ます。こんなに、戦争シーンが、派手になったのは、やはり「プライベート・ライアン」以降でしょうか。これでもか、これでもかと言うほどの爆撃が続きます。この映画の敵国は、日本なので、あまりいい感じは、しないのですが、日本語も、変なところはなかったし、変な着物を着てることもなく、やっと、ハリウッドも、日本に対する認識が、普通になったかと、変なところでホッとしました。途中で、サイパンの日本人村が出てくるのですが、私は、サイパンにそのような村が出来ていたのを知らなかったので、またこんなことを・・・(^^;、とか見ている時は、思ったのですが、実際には、その通りだったそうです。そして、アメリカ軍の北上とともに、日本人は、北の岬に追いつめられ、女子供を含む人たちが、アメリカ軍の捕虜になる事を拒んで、死を選んだのでした(バンザイクリフ)。 で、本題の映画ですが、最初から、こうなるんだろうなと、想像のつくストーリーでした。アメリカ兵による先住民族への差別、蔑視。その他、いろいろなシーンも、なんかどこかで見たようなシーンだったり・・・。この頃戦争物を見過ぎているせいかもしれませんけど。そして、激しい戦闘になればなるほど、敵味方が分からなくなるし・・・(^^;。ただただ戦争物の好きな人の見る映画って感じでした。(2002.09.07)

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ウェイクアップ!ネッド      1998年 イギリス コメディー
<監督>カーク・ジョーンズ
<出演>イアン・バネン, デヴィッド・ケリー, スーザン・リンチ,ジェームズ・ネスビット ,フィオヌラ・フラナガン
<内容>南アイルランドの人口52人の小さな村タリーモア。ある日、その地で、宝くじが当たったという、記事を発見したジャッキー(イアン・バネン)は、友人のマイケル(デヴィッド・ケリー)と共に、おこぼれに預かろうと、当選者探しを始める。そして、やっと当選者を発見したのだが・・・。
*****

いいですねぇ〜、イギリス映画。最近、イギリス映画を見る機会が多いのですが、美男美女が出るわけでもなく、派手さもないのに、妙に好きです(^^)。 この映画の主人公も、60〜70歳と思われる老人二人の奮戦記です。何しろ、全裸でオートバイを走らせたり、もう、全力投球(^^)。笑わせようと力んでないのに、くくっと笑ってしまいます。 ここで言う宝くじは、日本で言うロト6ですね。キャリーオーバーで、約700万ポンド(約12億円!!)にふくれあがった当選金は、果たしてどうなるのか??出だしから笑わせてくれますよ〜(^^)。(2003,01,15)

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ウェディング・シンガー  1998年 アメリカ  ロマンス
<監督>フランク・コラチ 
<出演>ドリュー・バリモアアダム・サンドラースティーヴ・ブシェミ  
<内容>結婚式当日に、花嫁に逃げられた、ウェディング・シンガーの、ロビー(アダム・サンドラー)と、羽振りのいい、証券マンを恋人に持つウェイトレスのジュリア(ドリュー・バリモア)の、恋物語。
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ウェディング・シンガーとは、結婚式で、式を盛り上げるために、歌ったり、トークしたりする人のことらしいです。ちっとも面白くなかったんですけど・・・(^^;、ドリュー・バリモアの、笑顔だけが、ステキでした。だいたい、アダム・サンドラーって、初めてみたんだけど、ただの人だった・・・(^^;。(2001.04)

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ウェディング・プランナー      2001年 アメリカ コメディー・ロマンス  
<監督>アダム・シャンクマン
<出演>ジェニファー・ロペス 、 マシュー・マコノヒー, ジュディ・グリア
<内容>メアリー(ジェニファー・ロペス)は、やり手のウェディング・プランナー。大口の結婚式を取り仕切ることが出来たら、会社の共同経営者になれることになり、張り切っていた。おまけに、小児科医のスティーブ(マシュー・マコノヒー)という男性にも巡り会い、公私ともに順風満帆だったのだが、その大口の結婚式の花婿が、なんと、スティーブだった・・・。
*****

これは、私の絶対苦手の映画、しかも主演二人ともスキャンダルのイメージの方が強くて、も一つだったので、全然期待しないで見ていました。ところが、ところが、なんと、ジェニファー・ロペスのステキなこと! (私は、彼女に、ものすごく偏見を持っているようで、前に「アウト・オブ・サイト」でも、結構よかったと書いてました(^^;。) 堅いスーツを着ていてもスタイル抜群なのは、隠しようもなく(かえって、強調されるのかも?)、てきぱきと仕事している姿も魅力的でした。これは、なかなかいいかもと、期待していたのですが・・・(^^;。ラストがひどすぎます(T_T)。この手の映画は、結末がもう見えているような物で、どんな手を使って、それを正当化させるか、それが、一種のサスペンス?なのですが、何の技もなく、そのまんまで、それはそれは、あきれるばかりでした。二人の愛を見つめ直すなら、結婚式直前じゃなくって、もっと前にやりましょう!。(2002,11,11)

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ヴェニスの商人      2004年 アメリカ・イタリア・ルクセンブルグ・イギリス コメディー   
<監督>マイケル・ラドフォード
<キャスト>アル・パチーノ , ジェレミー・アイアンズ , ジョセフ・ファインズ, チャーリー・コックス
<ストーリー>1596年ヴェニス。アントーニオ(ジェレミー・アイアンズ)は、友人のバッサーニオ(ジョセフ・ファインズ)が、ユダヤ人の高利貸しシャイロック(アル・パチーノ)から借金をするための保証人になった。しかし、アントーニオの持ち船が全て沈んでしまい、借金を返すことが出来なくなったため、金の代わりにアントーニオの肉1ポンドを要求される・・・。
*****

子供の頃、誰でも必ず1度はこの有名な話を耳にしているのではないでしょうか。
肉1ポンドを切り取られるという残酷さに、子供の頃の私は、恐怖におののきましたっけ(^^)。
でも、こうして、改めて物語を見てみると、子供の時には、知らなかった背景が分かって、複雑な心境になりました。
この悪名高い高利貸しがユダヤ人で、その頃のユダヤ人は、土地を持つことを許されず、ゲットーの中に隔離されて、生活のために高利の金貸し業を営んでいたこと。そして、そんな彼らをキリスト教徒たちは蔑んでいたということ。
一方、金持ちのキリスト教徒は、遊興に金を使い果たし、財産を得るために、財産持ちの女性との結婚を目論み、そのための資金をまたまた人に借りて平然としているということ・・・。

そんな背景を知ってしまうと、シャイロックのあの異常な申し出=金利を取らない代わりに、返せないときは、肉をよこせと言う言い分も、分からないではありません。
しかし、実際に破産したアントーニオに対して、あの憎しみのこもった執拗な申し立てをするアル=シャイロックには、異常性を感ぜずにいられませんでした。

裁判の結果、どういう判断が下されるかは分かっているにもかかわらず、最終判決が言い渡されるまでの緊迫したやりとりに、見ている方も緊張して、力が入ってしまいました(^^;。
しかも、あの言いがかりとも思える結論(まあ、本当は、名判決ということだけど)を導いた博士が、バッサーニオの○○だったとは驚きのシナリオでしたね〜〜。

しかし、周知の判決が出て、ホッとした後のシャイロックへの申し渡しは、むごいとしか言いようがないものでした。
ユダヤ人が、敬虔なキリスト教徒に対して取った行為の腹いせとしか思われない、むごい判決。これには、シャイロックが可哀相になって、俄然、シャイロックに同情してしまいました。
権力にたてついたら、こんな目に遭うのだぞと言っているようにも感じてしまって、あまり爽快感はなかったです。
当時、舞台でこの劇を演じたときは、このシーンは、きっと、やんやの喝采を浴びたんでしょうねーー。
私は、家に帰っても、「むごい、むごすぎるーー!」と、叫んでましたが・・・(^^;

そのあとの、バッサーニオの指輪の件も、ちょっとバッサーニオをいたぶりすぎのポーシャに、はらはらしましたーー。
なんだか人生って、過酷(^^;。

ちなみに、1ポンドは、約453グラム。450gの肉って、結構大きいよね。やっぱり想像すると怖ろしいーーー(^^;。(2005,11,09)

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ウェルカム・ドールハウス      1995年 アメリカ
<監督>トッド・ソロンズ
<出演>ヘザー・マタラッツォエリック・メビウス
<内容>学校で「ブス」と言われていじめの対象になっている中学一年生(11歳ぐらい?)のドーン。そんな彼女の周りでおこるいろいろな出来事。両親の結婚20周年パーティーや、妹の誘拐、ドーンの恋・・・。
*****

端から見ていても、理不尽な彼女の状況。友達と言えば「ホモ」と言われて、いじめられている男の子だけ。家に帰っても、母親がかわいがるのは、ノーテンキな妹だけで、ことあるごとにドーンは怒られてお仕置きされてしまう。それでも泣いたりしないで、これはこれでしょうがないことと、精一杯の反抗だけしてあきらめてしまうドーンを激励したくなる、そんな映画です。ほんとに、ローティーンの頃って、いろんな事を真剣に考えている割に、大人にはかなわない無力な時代ですね〜。それでも、何とか自分の中で妥協して生きてゆける柔軟さが、たまらなくいい年代です。今はこんなでも、きっといい時も来るからねと、ドーンに言ってあげたい(^^)。(2002,11,10)

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ウェルカム・トゥ・サラエボ      1997年 イギリス 戦争
<監督>マイケル・ウィンターボトム 
<出演>スティーヴン・ディレインエミラ・ヌシェヴィッチウディ・ハレルソンゴラン・ヴィシュニック 
<内容>ボスニア紛争のさなか、サラエボを取材していたイギリス人ジャーナリスト、マイケルは、戦火の中にある孤児院の子供を安全な場所に移そうと、奔走するのだが・・・。
*****

1992〜95年にわたって続いたボスニア紛争。これは、ユーゴスラビア連邦共和国の中のムスリム人、クロアチア人、セルビア人の対立による、民族間の戦争です。そして、セルビア人による民族浄化とも非難されました。戦争勃発のわずか8年前には、平和の祭典、冬季オリンピックが、ユーゴの首都サラエボで、開催されていたのですから、その明暗のあまりのギャップに驚きます。7月に見た「ノー・マンズ・ランド」も、同じボスニア紛争の話でしたが、あちらは、今から考えると、やはりコメディーでしたね。でも、こちらの映画は、当時の実際の映像と、映画の映像が混ざり合って、戦争の惨状を目の当たりにさせられます。オープニングも、楽しい結婚式の準備から始まるのですが、それが、突然の銃声によって、引き裂かれます。このように、人々が普通に生活しているところで、普通の人たちが、次々と犠牲になって行く事に慄然としました。この映画のエピソードは、実話だそうです。このような明日の命も分からないような状況にあって、ジャーナリストたちは、この惨状を世界に発信し、また、小さな子供たちをわずかであっても、救い出したことに、敬意を表します。この紛争では、27万5000人もの人が亡くなったのでした。(2002.09.04)

●作品名インデックスへ
ウェルカム!ヘヴン      2001年 スペイン・フランス・イタリア コメディー   
<監督>アグスティン・ディアス・ヤネス 
<出演>ヴィクトリア・アブリル , ペネロペ・クルス , ファニー・アルダン , ガエル・ガルシア・ベルナル , ジェマ・ジョーンズ , ハビエル・バルデム 
<内容>天国と地獄の勢力争いは、地獄に落ちてくる魂の圧倒的多さによって、決着が付きそうになっていた。しかし、一人のボクサーの魂によって、その勢力図が一変することとなり、天国と地獄の使者が彼の魂の争奪戦を繰り広げる・・・。
*****

結構面白そうな話だったのに、不完全燃焼でした。ヨーロッパの映画としては、俳優さんも知っている人が多く、豪華だったのに、残念です。

出だしは、とても期待させてくれました。まず、話が荒唐無稽なところがいいです。
そして、天国ではフランス語、地上ではスペイン語、そして、地獄では英語と、面白い言語の使い方。英語圏にケンカを売ってるのかと思わず思ってしまいました(^^)。
ここら辺の面白さを十分堪能できなかったのは、私が読む字幕が全部日本語という悲しい現実があったからでしょう(T_T)。ここが第一のつまずきです。

そして、せっかく天国や地獄の使者が彼のまわりにべったりとひっついている割に、彼の善悪の振幅が、あまり激しくなかったこと。これが、第二のつまずきでしょう。
使者の行えることの限度があるのでしょうけど(たぶん(^^;)、あまりにも、間接的すぎて、効果が感じられなかったですねぇ。
地獄の使者なんて、自分だけ遊びに出かけちゃったりだし・・・(^^;。

ペネロペの蓮っ葉な魅力全開で、彼女だけ見てる分には、とっても楽しい映画です。でも、私としては、せっかくガエル・ガルシア・ベルナルを使っているのに、彼の良さが、全然出てなくて、がっかりでしたーー。ひじ鉄食らって痛がってるところはツボでしたが・・・(^^)。(2004,02,15)

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ヴェロニカ・ゲリン      2003年 アメリカ 伝記・犯罪・スリラー   
<監督>ジョエル・シューマカー
<キャスト>ケイト・ブランシェット , ブレンダ・フリッカー , コリン・ファレル , キアラン・ハインズ
<ストーリー>アイルランドの女性記者ヴェロニカ・ゲリン(ケイト・ブランシェット)は、子供にまで及ぶ麻薬の浸透に憤りを感じて、取材をはじめる。しかし、麻薬によって多大な収入を得ている組織からは、様々な脅迫や嫌がらせが、はじまった。
*****

アイルランドの、ある女性記者の実話です。
警察さえも取り締まれない麻薬の蔓延は、ついに子供たちにまで及びはじめた。そんな状況に憤りを感じたヴェロニカが記事を書くことによって、世論を盛り上げようとするが・・・。

彼女の勇気は、本当にすばらしいです。警察さえも手出しできない麻薬組織の中深く切り込んでゆくことは、勇気と正義感なくしては出来ないことでしょう。
もちろん、その背景には記者としての功名心もあったのでしょうが、それだけではない何かが彼女を突き動かしたに違いありません。

ただ、あまりにも無防備すぎます。
殺しも、リンチも何とも思わない連中の中に、単身で乗り込むなんて、あまりにも危険すぎます。狙撃され、殴られても脅しに屈しない精神力は、すごいとしか言いようがありません。でも、本当は、どんなに怖かったことでしょう。
彼女の犠牲によって、すぐさま動き出した警察や政府。それは、その後の麻薬撲滅に大きな力となったことはすばらしいです。
でも、それが彼女の犠牲の上に成り立ったということに、やりきれなさを感じてしまいました。
ラストの彼女の姿や、彼女を取り巻く周囲の人たちの悲しみや悔しさに、涙を誘われました。(2005,09,17)

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ウォーク・トゥ・リメンバー      2002年 アメリカ ロマンス   
<監督>アダム・シャンクマン
<出演>マンディ・ムーア , シェーン・ウェスト , ダリル・ハンナ  , クレイン・クロフォード
<内容>高校生のランドン(シェーン・ウェスト)は、仲間と無謀な遊びに興じる無為な毎日を送っていた。しかし、ある日、事件を起こした彼は、退学の代わりの処置として、ボランティア活動と、演劇部への参加を義務づけられた。そこで、優等生のジェイミー(マンディ・ムーア)と行動をともにすることになるのだが・・・。
*****

アメリカのアイドル、マンディ・ムーアの青春ロマンス映画です。予告編で見た彼女は、全然アイドルらしくなく、ただの普通の女の子という印象でしたが、映画の中でも、そのまんまでした。まあ、役柄が、まじめで、地味な優等生の役だから、なおさらなのでしょうが・・・。
同じアイドルでも、先日見た「ノット・ア・ガール」のはじけきったブリトニー・スピアーズとは、えらい違いです(^^;。

ストーリーは、おきまりの、優等生と、悪ガキとの恋物語。しかも、途中で、ジェイミーがある秘密をランドンに打ち明けるのですが、これを聞いたとたんに、うへー!と、笑ってしまいました。だって、あまりにベタなお話しなんですもん!!
何でこうするのかなぁと、ちょっと嫌気がさしましたが、それでも、やっぱり見続けて、結局泣いたりしてしまう自分がいたりして、そんな自分が情けないやら、かわいいやら・・・(^^)。

マンディ・ムーアは、あんまり魅力を感じなかったけれど、相手役のシェーン・ウェストは、結構いいですねぇ(^^)。彼もTVドラマで、人気の若手俳優です。映画には、「ドラキュリア」や、「オーシャンズ11」に実名で出演したりしたそうです。そういえば、ちょっと見覚えあるかな?。(2004,09,22)

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ウォーターボーイ      1998年 アメリカ  コメディー
<監督>フランク・コラチ 
<出演>アダム・サンドラーキャシー・ベイツ, ロブ・シュナイダー  
<内容>ルイジアナに住むボビーは、アメリカンフットボール選手のために水を用意するウォーター・ボーイ。彼は、タックル力を認められて、連敗中の弱小チームの一員として、抜擢されるが・・・。
*****

低予算の映画なのに、大ヒットした作品です。同時に、アダム・サンドラーをスターダムに、押し上げました。キャシー・ベイツが、彼のお母さん役なんだけど、これが、すばらしい怪演!!(^^)。彼女にしかできない役だったかも。そして、彼女役のヴィッキーを演じた人(名前が分からない・・・(^^;)も、なかなかの迫力で、よかったです。ちなみに、アダム・サンドラーは、この作品の脚本も手がけています。(2001.08)

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ウォーターボーイズ      2001年 日本 青春・コメディー 
<監督>矢口史靖
<出演>妻夫木聡竹中直人杉本哲太, 平山あや , 玉木宏  
<内容>男子校の唯野高校の水泳部員は、鈴木(妻夫木聡)ただ一人。しかも、その鈴木も、大会に出場しても、いつも予選落ちの非実力派。その高校に、新しく赴任してきた佐久間先生は、美人の上、水泳部の顧問をするというので、どっと部員が集まるが、なんと、彼女は、シンクロの指導をすることに情熱を燃やしていた。そんなこんなで、残った部員は、5人となったが、秋の学園祭に、男子のシンクロを発表することとなる。
*****

評判通り面白かったです。男のシンクロと聞いただけでも、思わず顔を見合わせる素材ですよね。その素材を、うまく使ってたと思います。主演の妻夫木君も熱演で、表情豊かで、笑わせてくれました。最後のシンクロも、見事でした。夏中トレーニングと練習を重ねた5人の部員と、ちょっとしか練習していない人との技量が、同じレベルなのは、笑って見過ごしましょう。面白ければ、いいんです(^^)。(2002.08.31)

●作品名インデックスへ
ウォーターワールド      1995年 アメリカ アクション・SF
<監督>ケヴィン・レイノルズ
<出演>ケヴィン・コスナー , デニス・ホッパー  , ティナ・マジョリーノ , ジャック・ブラック 
<内容>環境破壊による温暖化が進み、地上の氷が溶け、地表が海水に覆われてしまった地球。人類も、ごく一部のものしか生き残れなかった。その人たちは、海上に人工の浮遊都市を築き、細々と生活していた。そして彼らの望みは、言い伝えられている伝説の陸地、ドライアイランドに辿り着くことだった・・・。
*****

USJのアトラクション、ウォーターワールドに行ってきました。これが、なかなかの面白さ。もっと水かけて〜〜〜!と、叫んだりして(^^)。また行きたいな。
本当は、映画を見てから、アトラクションを楽しみたかったのだけれど、この映画、凄く評判が悪かったので、なかなか観る勇気がなかったのでした。

ところが、これ、見てみると結構面白い。何で、こんなに評判が悪いのか、私には、分かりませんね。
陸地のなくなった地球で生き延びるすべを備えたケヴィン・コスナーの船や、人工島。これらが、とっても良くできているのです。
USJで、使いすぎが問題になった火薬類(^^;も、映画では、これでもかというように、たくさん使われていて、迫力満点。
子役もとっても可愛いです(^^)。

難を言えば、あの男前のケヴィンの髪が、水に濡れて、地肌が、光ることぐらいでしょうか・・・(^^;。これも、ミュータントなんだから、いいんです(^^)。
他にも色々つっこみ所もありましたが、それは、この手の映画の面白さのひとつでしょう・・・?(^^;。

しかし、どんなに工夫しても、人間は、陸地がないと生きてゆけません。植物も育たないし、動物もいない。そんな生活は、遅かれ早かれ、死へとつながります。生き残ろうとするなら、人間にエラが出来るのは必須条件でしょう。エラが生えないように、みんなで、環境は、守っていきましょうね〜(^^)。(2003,09,24)


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ウォール街   1987年 アメリカ  ドラマ
<監督>オリヴァー・ストーン
<出演>マイケル・ダグラス チャーリー・シーン, テレンス・スタンプ  
<賞>アカデミー主演男優賞 マイケル・ダグラス <内容>証券会社に勤める男が、株の売買で大儲けする男と出会い、出世と、不正と、転落を味わう。
*****

この映画を見ていて分かるのは、自分のわずかばかりの貯蓄を、株で何倍にも増やそうというのは、素人には、所詮無理だと言うこと。私たち庶民は、宝くじが当たるのをひたすら待っているのが、いいところか・・・(T_T)。この映画での、チャーリー・シーンは、若き証券マンの、バイタリティーと、抜け目なさが、よく出ていて、よかったと思う。(2000.07)

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ウォルター少年と、夏の休日      2003年 アメリカ コメディー・アドベンチャー   
<監督>ティム・マッキャンリーズ
<キャスト>マイケル・ケイン , ロバート・デュヴァル , ハーレイ・ジョエル・オスメント , キラ・セジウィック , ジョシュ・ルーカス , エリック・バルフォー ,
<ストーリー>母ひとり子ひとりの少年、ウォルター(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は、母親、メイ(キラ・セジウィック)の都合で、夏休みの間、会ったこともない大叔父のガース(マイケル・ケイン)とハブ(ロバート・デュヴァル)に預けられることになった。気の進まぬまま、母と別れたウォルター少年は、大叔父たちの破天荒な生き方に驚き、次第に心を開いてゆくのだった・・・。
*****

年寄り二人と、少年から青年になりかけの、間の抜けた顔(失礼!(^^;)のハーレイ君とのある夏の日の物語。と言うことで、あまり見る気にならなかった映画だったのですが、見て良かったです。感動しました。

なにしろ、この二人の老優が、すばらしいんです。マイケル・ケインとロバート・デュバル。
この二人、確かに歳は取っていても、まだまだ元気。そして、大金を隠し持っているらしい。
そんな彼らに、おもねる人には、毅然とした態度を取り、無礼な若者には、人生を教え、そして、自分の夢をいつまでも追い続ける青年のような心を持った二人なのです。
彼らの人生は、正におとぎ話のようでしたが、彼らとの出会いは、愛情に飢えたウォルター少年を力づけるには、最良の出来事だったと思います。
彼のお母さんは、あまり褒められるような人ではなかったですが、この場所に彼を連れてきたことだけは、大正解だったですね(^^)。
人食い?ライオンを飼うのは、ちょっと行き過ぎだったとは思いますが、これが、この物語のポイントなんですね。原題は、「SECONDHAND LIONS」=中古ライオンです(^^)。

それにしても、ハーレイ君の成長は、すごいですよね。「A.I.」から2年で、こんなに大きくなって、声変わりまでしちゃって!でも、いい映画に出演してよかったねと、ともに喜びたいです(^^)。(2005,07,07)

●作品名インデックスへ
浮き雲      1996年 フィンランド
<監督>アキ・カウリスマキ 
<出演>カティ・オウティネン, カリ・ヴァーナネン
<内容>ヘルシンキでレストランの給仕長をしていたイロナと電車の運転手ラウリの夫婦は、二人とも不況のために失業してしまう。次の職を探すのだが、なかなか見つからず、また、見つけてもうまくゆかない。そんな時イロナは勤めていたレストランの元店長と再会する。
*****

フィンランドの映画です。とても古い映画のように、場面が変わるごとに一瞬暗くなったり、セリフがとても一本調子(たぶん)で、表情にも感情が表れません。それでも、目が離せない映画です。何しろ、この夫婦、一見、あんまり愛し合っていないように見えるにもかかわらず、本当は、相手のことをお互いに心底思いやっているようなのです。そのことが表情に表れない分、映画の間で表しているように絶妙なんですね。しかも、現実は、悪い方悪い方にとひたすら流れてゆき、終いには・・・。見終わった後、心が温かくなりました。(2002,12,25)

●作品名インデックスへ
嘘の心      1999年 フランス サスペンス
<監督>クロード・シャブロル
<出演>サンドリーヌ・ボネールジャック・ガンブラン, ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ
<内容>ブルターニュの小さな村で10歳の少女が殺された。直前まで一緒にいた絵画教室の先生ルネが疑われ、繊細な彼は、ますます人目を避けるようになる。そんな彼を持てあました妻のヴィヴィアンヌは、人気作家デモに惹かれてゆく。
*****

ジャンルはサスペンスになっていますが、犯人探しのサスペンスという映画でもなかったです。それより、題名にも現れているように、いかにもフランス映画的な、心理的な面を多く描いた映画でした。いろいろな人がいろいろな嘘を付くのですが、特に夫婦間の嘘は、それがいたわりの嘘であったり、自分のための嘘であったり、いろいろな意味があるわけですね。その嘘の上で、相手をちょっと疑ったりしながら生活してゆくのです。この映画を見ると、人の生活って、嘘がないと成り立たないのでは?とも思えてきます。フランスの田舎の風景と、主演俳優さんの演技を堪能出来ます。(2002,11,18)

歌え!ロレッタ 愛のために      1980年 アメリカ  伝記・音楽
<監督>マイケル・アプテッド
<キャスト>シシー・スペイセク , トミー・リー・ジョーンズ 
<賞>アカデミー主演女優賞(シシー・スペイセク)
<ストーリー>ケンタッキーの炭坑町に生まれたロレッタ(シシー・スペイセク)は、13歳でドゥーリトル・リン(トミー・リー・ジョーンズ)と結婚した。幼いロレッタは、なかなか結婚生活になじめなかったが、子供が次々と産まれて、次第に落ち着いてくる。そんなある日、ドゥーは、歌の好きな彼女を酒場に連れて行って、ステージに立たせるが・・・。
*****

ノーマークの映画でしたが、アカデミー主演女優賞獲得作品ということで見てみました。
主演は、「キャリー」から4年後のシシー・スペイセクです。この彼女には、びっくりさせられました。ロレッタが13歳から始まるこの映画ですが、まさに最初は13歳!でも、実際の年は、31歳なんですよーーー、すごい!!(^^)。ということは、高校生役だったキャリーも、27歳で演じていたんですね〜(^^)。
それに引き替え、ちょっと笑えるのがトミー・リー・ジョーンズです。こんなに若いトミーを見れるなんて!(^^)。今ではトレードマークになっている?シワも、まだそんなにありません。それに、若さを強調するためか、髪の毛の色も薄くて、イメージ違いますね〜〜。ジョシュ・ハートネットにちょっと似ているでしょうか・・・?(^^)。

13歳で結婚したロレッタの結婚生活って、想像できますか?新婚生活、特に性生活になじめないのは、当然のような気がします。それでも、持ち前の明るさと、生活力の強さで、次々と子供が出来ちゃう所なんて、笑えました(^^)。

ロレッタ・リンとは、有名なカントリーウエスタンの歌手だそうなので、シシーが歌うシーンがたくさんあるのですが、これが見事!これは、吹き替え無しで、演じているらしいのですが、とても味のある素敵な歌声なのでびっくりです。

実在の人物を演じると、アカデミー賞を獲得しやすいと言われますが、これもまさしくその通りでした。でも、シシーは好演していて、この受賞は十分納得できました。(2006,04,05)

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宇宙怪獣ガメラ  1980年 日本 
<監督>湯浅憲明
<出演>マッハ文朱 、前田晃一
<内容>「昭和ガメラ全7作の名場面を再編集したパロディー的異色作品。」(J-COM GUIDE 4月号より)
*****

前から、ガメラが見たくて、ちょうど、ケーブルTVで、特集してたので、それを録画したのを見てみました。どれから見て良いか、分からなかったので、まず、これから。でも、これって、異色作だったのね(^^;。昔の子供向けドラマって、感じでした(^^;。でも、名場面の再編集というだけあって、ガメラが、たくさんの怪獣と戦うのです(^^)。その敵の怪獣の、ユニークなこと!!。愛嬌があるって言うか、お茶目というか・・・。そして、主役の少年が、大熱演で、彼の歌う「ガメラのマーチ」が、頭にこびりついて、離れません(^^;。(2001.05)

宇宙戦争      2005年 アメリカ アクション・アドベンチャー・SF・スリラー   
<監督>スティーヴン・スピルバーグ
<キャスト>トム・クルーズ , ダコタ・ファニング , ティム・ロビンス , ミランダ・オットー , ジャスティン・チャットウィン
<ストーリー>アメリカ、ニュージャージーの港で働くレイ(トム・クルーズ)は、離婚した妻の元で暮らす二人の子供との時間を楽しもうとしていた。しかし、突然、異常気象が起こり、大地が割れ始める。レイは、二人の子供とともに、元妻の住む町へと向かうが・・・。
*****

多少含みます。

迫力ある映像にスクリーンに釘付けになりました。面白かったですね〜。
特に、最初の異常気象の始まる所なんかは、”雲”恐怖症の私には、すごいインパクトでした。あんな雲が空にあったらと考えただけで冷や汗が出ます(^^;。
その他にも、大がかりな特撮のオンパレード。見事でしたね〜。十分満足できました。

宇宙人が出てくる映画は、宇宙人が出てきたとたんに、がっかりするものなのですが、この映画は、あらま!とは思いましたが、そんなにずっこける事はなかったです。結局、やっぱり、こういう映画、好きなんですよね、私(^^)。
原作を読んだこともなければ、元の映画も見ていないので、いったい、何の目的で、何をしたいのか?!と、途中で、ずっと疑問でした。もし、地球人を抹殺するのが目的だとしたら、あまりにも、効率が悪い彼らの攻撃(^^;。あんまりお利口なエイリアンとは思えないですねぇ。
それに、こんな無敵な宇宙人に、無力な地球人には勝ち目はなさそうで、ほとんど諦め状態でしたが、なんと、大阪で、2機のトライポットを倒したという情報が入ったときには、思わず日本びいきの監督の顔が浮かんでニヤリとしてしまいました(^^)。

主演のトム・クルーズは、まあ置いといて、ダコタ・ファニングちゃんのシーンが思っていたよりたくさん見られたので、とても満足できました。やっぱり彼女は、天才子役だわ〜〜(^^)。このままうまく育ってくれますように、と、願わずにはいられません(^^)。(2005,06,29)


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うつつ      2001年 日本 ホラー・サスペンス
<監督>当摩寿史
<出演>佐藤浩市 , 大塚寧々 , 斉藤陽一郎 , 宮沢りえ , 大杉漣 , 天海祐希 , 小西真奈美
<内容>結婚7年目の池島(佐藤浩市)は、妻、公美子(大塚寧々)と、穏やかで幸せな生活を送っていたが、公美子が同窓会で外泊の夜、見知らぬ女性、幾子(宮沢りえ)に、妻が彼女の夫、英介(斉藤陽一郎)と浮気をしていると聞かされる・・・。
*****

公開時のコピーが「魂を凍らせる、悪夢のサイコ・ホラー誕生」なのですが、全然サイコ・ホラーじゃなかったです。
ホラーっぽいのは、最初に壁から何かが垂れてくるシーンぐらいかな。怖くても大丈夫なように昼間見たのに、その点、がっかりでした(^^)。
原作は、連城三紀彦さんの短篇だそうで、いかにも短篇を長く延ばした感じ。20分ぐらいの長さで十分のような気がしました。だからTVの「世にも奇妙な物語」で、十分かも(^^)。
盛り上がるのは、ラスト数分でした。最後は、面白かったですよ〜(^^)。

そして、出演者が豪華でしたねぇ。
私が持っているのと違うイメージの小西真奈美(この年、ブルーリボン新人賞受賞)が、なかなか面白かったです。
佐藤浩市もいつもながらうまいし、大塚寧々の演技も、ほあんとしていてよかったです。(2004,08,30)

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海猿 ウミザル      2004年 日本 青春・アドベンチャー   
<監督>羽住英一郎
<キャスト>伊藤英明 , 加藤あい , 伊藤淳史 , 國村隼 , 藤竜也 , 香里奈 , 青木崇高 , 斎藤工
<ストーリー>海上保安官の中で、人命救助の最先端の仕事を担う潜水士。その研修を受ける14名の中の一人に、仙崎大輔(伊藤英明)がいた。彼らは、常にパートナーのバディと共に訓練を受けるのだが、仙崎のバディである工藤(伊藤淳史)は、その年一番の劣等生だった・・・。
*****

題名が気に入らなくて(^^;、敬遠していた映画ですが、評判が高かったのも、うなずける作品でした。
潜水士養成物語というと、まず、ロバート・デ・ニーロの「ザ・ダイバー」を、思い浮かべます。あの映画も過酷な訓練のシーンがあって、印象的でした。
海の中の作業は、ちょっとしたミスが、即、死を意味する、死と向かい合わせの仕事です。だから、その訓練が、ひたすら厳しいものであるのは、想像に難くありません。当然、「海猿」での訓練の模様も厳しいものなのですが、それを乗り越えてゆく、若い男たちの姿には、自信と力強さが充ち満ちていて、惚れ惚れしますね〜〜(^^)。
特に、主役の伊藤英明は、いいです。「陰陽師」のとぼけた役柄とは一転、さわやかな海の男を好演しています。かっこいい〜〜!!制服姿も似合うんだなこれが!(^^)。

ヒロインの加藤あいは、嫌いな女優さんだったのですが、この映画の彼女は、等身大の女性を自然なな演技で溌剌と演じていて、とってもよかったです。びっくりしました。なんで、CMに出ている彼女には、この良さがないんでしょう??

ストーリーは、仙崎のバディになった工藤の落ちこぼれ度がひどく、その上、伊藤敦史が「海保の中から選抜された訓練生」というには、あまりにも頼りなく思えて、情けなさ過ぎでした。もうちょっと「出来そうな男」を配役したほうが、リアルな感じが出たのになと思いました。
でも、最初からラストまで一気に見せる力を持った映画で、十分楽しめました(^^)。(2005,08,08)

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海と毒薬   1986年 日本  ドラマ、戦争
<監督>熊井啓 
<出演>奥田瑛二,渡辺謙,岡田真澄,神山繁,岸田今日子,根岸季衣,千石規子,田村高廣 
<内容>遠藤周作原作。大戦中、九州大学医学部で、実際に行われたアメリカ人捕虜の生体解剖に携わった、医師と、看護婦たちの罪と、その心の葛藤を描く。
*****

モノクロ。内容が内容だけに、暗くて、重いです。戦争末期の、狂気。医師さえも、命の大切さを見失ってしまうような時代だったのでしょうか。青年医師が、生体解剖で捕虜を殺しても、心に、何の動揺も受けない姿が、怖かったです。(2001.03)

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海の上のピアニスト   1999年 イタリア・アメリカ
<監督>ジュゼッペ・トルナトーレ
<出演> ティム・ロス、プルイット・テイラー・ヴィンス 
<内容>1900年、大型客船の中で生後間もない赤ん坊が置き去りにされていた。その子は、「ナインティーン・ハンドレッド」と名付けられ、船内で、大事に育てられた。そして、成長とともに、ピアニストとしての才能を発揮するようになった。
*****

ジャズピアノが、とってもいい。感動してしまった(^^)。ピアニストを演じるティム・ロスの演技も、大げさすぎず、良かったです。でも、共演の、トランペッターを演じるプルイット・テイラー・ヴィンス、この人のことは、全然知らないのだけれど、あの、目が、どうにも、気になって、映画に、集中できなかったのが、悲しい(T_T)。(2000.12)

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海辺の家      2001年 アメリカ   
<監督>アーウィン・ウィンクラー
<出演>ケヴィン・クラインヘイデン・クリステンセンクリスティン・スコット=トーマス  , ジェナ・マローン , ジョン・フォスター , スコット・バクラ
<内容>建築デザイナーのジョージ(ケヴィン・クライン)は、自分勝手な言動によって、近所からも嫌われ、ついには、会社もクビになってしまう。しかし、突然昏倒し、病院に担ぎ込まれ、自分が、余命3ヶ月だと知らされる。そして、今までの自分を見直し、暴力的だった父親を象徴する古い家を取り壊し、自分の夢の家を自分で建てることを決心する。
*****

期待せずに行ったのに、大泣きしてしまいました。父と子、そして家族の繋がりを優しく描いています。特に、息子サム役の、ヘイデン・クリステンセンが、父親や、家族に反発しながらも、心の底ではそんな自分に嫌気がさしているナイーブな思春期の青年を好演しています。彼らを取り巻く周りの人々も、いろいろな問題を抱えながら(ちょっと、問題ありすぎ。 特に、隣家の娘。あんなんでいいの?(^^;)、ついには、ジョージに影響されて、家を建てる手伝いを始めるなんて、彼も、結構、人望あったのかも。それに、元奥さんの旦那さんのピーターは、なんて心の広い、いい人なんでしょう! ただ、ちょっと、交通事故の所の話がサラッと流されていて、ラストにつながりにくく思ったのは、私だけでしょうか・・・? 海辺の家、台風シーズンは、大変そうですが、そして、洗濯物も、乾きにくそうだけど(^^;、すばらしい景観で、いいですね〜、別荘にしたいです(^^)。この映画を見ていて、夏休みに、自由課題で、よく工作をしたのを思い出しました。親子で、何かに熱中するって、いいですよね。(2002.07.28)

●作品名インデックスへ
海を飛ぶ夢      2004年 スペイン 
<監督>アレハンドロ・アメナバール
<キャスト>ハビエル・バルデム , ベレン・ルエダ 
<ストーリー>1968年8月23日、25歳のラモン(ハビエル・バルデム)は、引き潮の海へダイブして海底に激突するという事故に遭う。幸い、命は助かったが、首から下は、完全に麻痺し、それ以降、寝たきりの生活を余儀なくされてきた。そして26年、彼は、尊厳死の裁判に挑むが・・・。
*****

(「ミリオンダラー・ベイビー」のネタバレも含みます。)

旅行中の飛行機の中で見ました。でも、そんな落ち着かない場所で見る映画ではなかったですね。もっとじっくりと、静かに見たい映画でした。

先日見た「ミリオンダラー・ベイビー」に続いて、死の問題を真摯に取り上げている映画でした。
ただ、重みは、こちらの方が、重かったです。
なにしろ、この主人公ラモンは、26年間も、寝たきりで、生活し、その上で、望んだ尊厳死だったのですから。
「ミリオンダラー・ベイビー」での彼らの選択に、私は、違和感を感じましたが、この映画のラモンの出した結論に、私は否を唱えることは出来ません。何せ、26年ですから、その重みたるや、はかり知ること、出来ないですよ。
そんな彼には、生きる権利と、同様に、命を終わらせる権利もあるのではないかと考えさせられました。
人には、絶望の淵に落ちた時、究極の選択として、自らの命を終わらす事が可能なわけですが、彼には、その自由さえ、ないのですから。
もし、彼にその権利を認めた場合、問題になるのは、ラモン本人よりも、周りの人間、特に、そのことを黙認した人、そして、彼の手助けをした人間の、精神的な葛藤の深さなのかもしれません。

普通の生活を送った以上の年月を、ベッドの上に縛り付けられてきたラモン。それは、普通に考えても、辛かったことだと想像できます。でも、彼は、このような状態で、むしろ、とても恵まれていた環境にあったように見えました。家族に囲まれ、手厚い看護をうけ、詩作活動も出来たのですから。なにしろ看護を受け持つ義姉が、献身的だったことが彼にとって一番の救いだったと思いました。
そんな状態にいた彼が出した最終の結論は、尊重されるべき事のような気がします。

ただ考えさせられたのは、彼の弁護を引き受けた弁護士が、やはり、不治の病を抱えていたということです。病魔に冒されていたからこそ、彼のことに注目したのだと思わざるを得ません。と言うことは、やぱり、そういう状態でなかったら、彼の話に耳を傾けなかったのかもしれないのです。
人とは、本当に身勝手なもので、自分の身に降りかかってきて初めて、人の痛みを感じることが出来るのかもしれません。
それまでは、人の痛みなど、想像できないし、想像する気もない。そんな事をこの映画を見て感じました。

ただ、冒頭にも書いたように、飛行機の中で、慌ただしく見たので、また落ち着いて見たら、違う感想になったかもしれません。(2005,06,17)

●作品名インデックスへ
裏切り者      2000年 アメリカ サスペンス・犯罪   
<監督>ジェームズ・グレイ
<出演>マーク・ウォールバーグ , ホアキン・フェニックス , シャーリーズ・セロン , ジェームズ・カーン , フェイ・ダナウェイ , エレン・バースティン
<内容>車を盗んで服役していたレオ(マーク・ウォールバーグ)が出所してきた。母一人子一人のレオは、これからは、真面目に生きようと、叔父フランク(ジェームズ・カーン)の会社に就職を頼むのだが、断られてしまう。レオに借りがある親友のウィリー(ホアキン・フェニックス)は、レオの面倒を見てくれることになったのだが・・・。
*****

うーむ・・・(^^;。何を言いたかったのか分からない。なんにしても、中途半端な映画でした。重厚さを狙ったのかもしれなけれど、それにしては、全てを丸く収めようとするシーンが軽すぎるし。友達の裏切りを描くには、その葛藤があまり伝わってこない。母と子、いとこと恋人・・・そういうことを描きたかったわけでもなさそう。登場人物が、皆小粒ですよね。清廉潔白ではないけれど、根っからの悪人というわけでもない。中途半端なのです。これが、実話とかいうなら分かるけれど、そうでもなさそうだし。ちょっと煮え切らない映画でした。
映画のオフィシャルサイトにも、「本作の最も大きな魅力は、そのキャスティング」と書いているだけあって、その通りなのかもしれません。キャスティングはすごいです(^^)。
追いつめられるマーク・ウォルバーグを見ていると、「バスケットボール・ダイアリーズ」を思い出しました。マークって、あの頃から、あんまり変わってないなぁ。それと、シャーリーズ・セロン。化粧によって、女性は、あんなに変わってしまうのですね。自分に合った化粧法をしないとダメって言う見本でした。(2003,02,27)

裏窓      1954年 アメリカ ミステリー・スリラー
<監督>アルフレッド・ヒッチコック
<キャスト>ジェームズ・スチュワート , グレイス・ケリー 
<ストーリー>カメラマンのジェフ(ジェームズ・スチュワート)は仕事で足を骨折し、自宅ベッドで療養中。その窓から見えるのは、向かいのアパートに住む人々だけ。退屈な彼は、一日中、窓から、その人々を眺めて暮らしていた。ある晩、その中のひとりのセールスマンが、不審な行動をとっているのに気づく・・・。
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昔、TVで見たことがあるような気がしましたが、レコーダーが、勝手に録画してくれていたので、とりあえず見てみました。
ところが、さすがヒッチコック監督ですね、面白くて、大満足できました(^^)。

中盤までは、な〜んだという展開ですが、それ以降は、ハラハラドキドキ。画面を食い入るように見てしまいました。舞台が限られていて、足を怪我している主人公同様、固定された視野でしか見ることが出来ないのに、こんなに面白い映画になってしまうって、すごいことですよね。

恋人役のグレイス・ケリーは、この映画で、初めて見ましたが、素敵なドレスを素敵に着こなす、素敵な女優さんでした。後に彼女は、モナコの王様と結婚して、モナコ王妃となり、一生を終えたそうです。ケリーバッグって、彼女にちなんだバッグのことなんですってね〜。

洋画を見ていると、この映画のように、窓を開けると、すぐ隣のアパートの窓で、その中で、美人が着替えていたり、恋人とキスをしたりするのが見える・・・というシチュエーションが多い気がします。向こうの人って、割と、開けっぴろげなのかなぁと思いました。日本じゃ、こういう感覚、あまりないですよねーー。すぐ、カーテンを閉めたり、塀を高くしたり・・・。これもお国柄でしょうか。(2006,01,11)

●作品名インデックスへ
熟れた果実/16歳の夏      1997年 アメリカ コメディー
<監督>ドン・ルース
<出演>クリスティナ・リッチ , リサ・クドロー , マーティン・ドノヴァン
<内容>16歳のディディー(クリスティナ・リッチ)は、継父の死後、どうしようもない母親の元を飛び出して、小金持ちの異母兄、ビル(マーティン・ドノヴァン)の元に転がり込む。ビルは、恋人マットと、元恋人のトムの姉(リサ・クドロー)と3人で住んでいるゲイだった。ディディーは、そこで、マットを誘惑しようとするが・・・。
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なんて題名でしょう、この映画・・・(^^;。でも、アダルトビデオではありません。原題は、「THE OPPOSITE OF SEX」。もちろんこんな邦題では、普通の人は映画館には入れませんから、劇場未公開です。それにしても、思い切った題名だこと・・・(^^;。
クリスティナ・リッチが、見事な、あばずれ少女を演じています。母親も、それなりの人みたいなので、彼女が、ああなるのも、しょうがないのでしょう。
でも、彼女のまわりには、とってもいい人達が取り巻いています。私には、考えられないようないい人たち。一人だけ辛辣なルーシャが、そのお人好しな彼らに渇を入れてくれるのが、これがまたいい気持ち(^^)。また、そのいい人達をディディーが性懲りもなくカモにするのですが・・・(^^;。
登場人物が、みんな個性豊かで、ある意味での人生勉強をさせて貰った気がします。
俳優さん達もクリスティーナのディディーをはじめ、ビルもニックもルフィーもカールも役柄にぴったりでした。
ナレーションも、ディディーなのですが、その人を食ったような語りも、面白かったです。
題名が題名ですし、クリスティナ・リッチも少々過激?!ですから、真面目な方や、お子ちゃまは、見ない方がいいかも(^^)。(2003,06,16)

●作品名インデックスへ
ウワサの真相ワグ・ザ・ドッグ     1997年 アメリカ コメディー
<監督>バリー・レヴィンソン 
<出演>ダスティン・ホフマンロバート・デ・ニーロ、アン・ヘッシュ , デニス・リアリー 
<内容>大統領選挙の投票日まであと11日という時に、大統領が、見学に来た、ガールスカウトの一人を執務室に連れ込んだというスキャンダルが発覚した。大統領の側近たちは、スキャンダルもみ消しのフィクサーを呼んで、対策を立てる。
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面白かったです!(^^)。選挙に勝つためには、戦争をもでっち上げる人々。そのネーミングや、対戦国を決めるときの適当さ加減!(^^)、おもわず笑っちゃいます。そして、その計画が、成功しそうになると、次々に起こるアクシデント!。見ていて、全然飽きませんでした(^^)。米大統領の周りで実際にこんな事が起こっていたと言われても、そうだったのかも、と思ってしまいます。でも、そうだったとしたら、現実のフィクサーは、へなちょこだったのかしら・・・(^^;。(2001.03)

噂の二人      1961年 アメリカ 
<監督>ウィリアム・ワイラー
<キャスト>オードリー・ヘプバーン , シャーリー・マクレーン, ジェームズ・ガーナー  
<ストーリー>学生時代からの親友、カレン(オードリー・ヘプバーン)とマーサ(シャーリー・マクレーン)は、寄宿学校を経営していて、苦しいながらも、やっと採算が取れるようになり、カレンは、近々、婚約者のジョー(ジェームズ・ガーナー)と結婚することになった。しかし、ある日、いつも問題児だった少女、メリーが、カレンに叱られ、家に逃げ帰り、祖母のティルフォード夫人(フェイ・ベインター)にある告げ口をする・・・。
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この題名、ラブコメっぽいですよね。主演が、オードリー・ヘプバーンですし、軽いノリで見始めたのですが、中盤からは涙涙。ラストは号泣でした(T_T)。
ヘプバーンが、こんな重い内容の映画に出ていたとは驚きです。

内容は、今話題の「ブロークバック・マウンテン」女性版のような感じです。
この時代の、特に、子供を預かる仕事をしている女性にとって、致命的な問題ですね。 美しいヘプバーンが、やつれていて、可哀相でした(T_T)。
それに、あの子役の憎々しいこと(^^;。

原作はリリアン・ヘルマンの「子供の時間」(「THE CHILDREN'S HOUR」)で、1936年に1度、「この三人」(「THESE THREE」)として映画化されています。本作「噂の二人」(「THE LOUDEST WHISPER」)は、そのリメイクですが、英題の変遷がなかなか面白いですね。
オリジナル映画は、恋人との関係を深く取り上げているのかなと想像します。
この作品は、微妙な心の問題を含んでいるので、こういう時、いったいどう対処したらいいのか、難しいですねーーー。
もし、私の身の上にこんな事が起こったら、一目散に逃げ出してしまうと思います。(2006,03,02)

●作品名インデックスへ
運命の女      2002年 アメリカ スリラー   
<監督>エイドリアン・ライン
<出演>ダイアン・レイン , リチャード・ギア , オリヴィエ・マルティネス , ミシェル・モナハン
<内容>コニー(ダイアン・レイン)は、もうすぐ9才になる息子チャーリー(エリック・パー・サリヴァン)と、夫エドワード(リチャード・ギア)との幸せな家庭を築いていた。チャーリーの誕生プレゼントの買い物にマンハッタンに出かけたコニーは、強風に押されて、マーテル(オリヴィエ・マルティネス)とぶつかって転んでしまう。その後、彼女は、彼のことが気になりはじめている自分に気が付くのだった・・・。
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ダイアン・レインが色々な賞にノミネートされたり、受賞したりしていたので、予告編だけはよく見ていて、ずっと見たかった映画ですが、やっと今回見ることが出来ました。

でも、映画の印象は、思っていたのとちょっと違っていました。もっとサスペンスフルなのだと思ったら、不倫映画だったのですね〜(^^;。実は、マーテルが、もっと異常性のある男性で、夫婦が大変な目に遭うという脚本を自分で勝手に作って想像していたのですが・・・(^^)。

ダイアン・レインは、いつまでたっても、その年相応の美しさで輝いてました。美人とは、こういう人のことを言うのでしょうね。
それにしても、女優さんという仕事は、仕事とはいえ、何歳になっても、人前で裸をさらしたり、またそれ以上のこと(^^;もしなくちゃならないなんて、ほんと大変です。
初めて不倫をして帰る列車の中での彼女が、端的に、女性の心理を表していて、すごいなと思いました。

リチャード・ギアも、これまた素敵です。こんな旦那様がいたら、それだけで幸せだろうに、やっぱり、安定した生活から一歩踏み外した、若い素敵な男性とのアバンチュールにも惹かれてしまう女の性!!って感じですね〜〜(^^)。
オリヴィエ・マルティネスも、う〜〜ん、ほんと、すてき!!(^^)。彼なら、しょうがないかなとも思っちゃうしーーー(^^)。
などと、自分のことのように、思い惑いながら見ていました(^^)。

ただ、エドワードが、マーテルに直接会いに行くくだりは、少々不自然ですねぇ。ちゃんとした良識を持った人なら、そんなことしないでしょう。だって、相手に言う前に、妻を問いただすでしょう普通。
まあ、でも、いいです。オリヴィエが素敵だったから〜〜(^^)。(2004,06,27)

●作品名インデックスへ
運命の逆転      1990年 アメリカ 
<監督>バーベット・シュローダー
<出演>ジェレミー・アイアンズ , グレン・クローズ , アナベラ・シオラ , ダイアン・ヴェノーラ , フェリシティ・ハフマン , フィッシャー・スティーヴンス 
<内容>アメリカ、ニューポートにある豪邸で、一人の女性が昏睡状態に陥った。彼女は、資産家のサニー(グレン・クローズ)。実は、1年前にも、同じく昏睡状態になったことがあり、彼女の子供達は、義父クラウス(ジェレミー・アイアンズ)を疑い、証拠を探し出して彼を殺人未遂で告訴した。そして、クラウスは、懲役30年の有罪判決を言い渡されたのだった・・・。
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ちょっとしゃれたストーリーの展開をします。
語るのは、昏睡状態に陥ったサニーの魂。
植物状態となった自分の姿を見ながら、これまでの経緯を説明しはじめるのです。

この話は、1980年に実際に起こった事件の映画化なんだそうです。
オープニングは、アメリカ、ニューポートの大豪邸群を空から映した映像です。これが、本当に凄いんです。映画に出てきそうな大豪邸が次から次に映ります。ギャッツビーが住んでいそう。こういう所に住んでいる人たちが、夜ごとに豪華なパーティーなんかをするんでしょうね〜。
この事件の被害者?サニーも、1400万ドルの資産を有する大富豪です。そういう人たちの事件ですから、24年前の事件とはいえ、ささやかなウサギ小屋に住んでいる私には、現実離れしたものとしか思えませんでした。
本当に映画のような話でした。

また、懲役30年を言い渡された夫のクラウスは、身内からも、そして、世間一般からも、有罪と決めつけられるような評判の悪さ。
実際、昏睡状態の奥さんをほったらかして、愛人と遊んでいたりするのです。
この限りなく黒に近い灰色の容疑者クラウスをジェレミー・アイアンズが、限りなくうさんくさく演じています。
そして、運命の裁判結果は・・・。そして、真実はいったいどこに・・・?

「時が逆に流れて過去を覗くことが出来れば、こんな無駄は避けられるのに」という、サニーの言葉に、深くうなずいたのでした。(2004,06,19)



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