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昨日行政の動物引き取りについての記事を紹介したのですが、多くのいいねやコメントを頂戴しました。
ありがとうございます。
私は行政は全て引き取るか、適切な引き取り業者を紹介すべきだと考えています。
根拠は以下です。
幼児が野犬による咬創を受けて死亡した事故につき、条例に基づき野犬の捕獲、抑留等の権限を有する知事に右権限を適切に行使しない作業義務違反があったとして、国賠法一条による損害賠償責任が認められた事例--千葉県野犬咬死事故損害賠償請求事件控訴審判決
行政に引き取りを拒否された動物はどこに行くのでしょう。
運良く幸せに飼い続けられたらいいと思いますが、飼えない事情が出来たから行政に相談に来ている。
拒否されたら、引き取り業者か放棄になることも考えられますが、放棄された犬が上記の事件のような死亡事故を起こした場合、行政の責任が問われる。
判例では行政の負けです。
本当に引き取り拒否でいいのでしょうか。
余計なことを言えば、私は動物愛護センターという名称が嫌いです。
動物管理センターとよぶべき施設だと考えています。
町を子どもが安心して歩けるように動物を管理する、重要な仕事だと考えています。
また、一度台湾のように狂犬病が再発した際に、国民を守る最前線になる施設、それが動物管理センターです。
動物愛護が声高に叫ばれていますが、私は動物管理の重要性を訴えますし、行政には動物管理の重要性を再認識して欲しいと希望しています。
住民の安心安全を守るのは、行政の重要な仕事なのですから。
●Megumi Takedaさんのコメント
ありがとうございます。参考になりました。当然の司法判断でしょう。またドイツのことで申し訳ありませんが、ドイツでは人口比で日本の10倍も犬による咬傷事故が起きます。赤ちゃんや幼児の死亡事故も度々起きます。そのような状況で「ドイツでは犬にリードをしなくて良い」「犬は人権ならぬ犬権が認められた存在だからリードをしてはならない」わけがないでしょう。国が犬のオフリードを権利として認めたら、咬傷事故被害者は国賠を請求できます。動物愛護で海外事情を持ち出す方は、もう少し常識的な判断をしていただきたいです。
●Megumi Takedaさんのコメント
「私は行政は全て引き取るか、適切な引き取り業者を紹介すべきだと考えています」。同感です。日本の動物管理制度は海外と比較しても優れていると思います。日本は数少ない狂犬病清浄国ですし、際立って犬の咬傷事故が少ない国です。なぜこれほど非難されるのか理解に苦しみます。動物愛護管理法35条3項は、行政はもれなく引き取り義務があります。だからこそ野犬の徘徊も咬傷事故も少ないのです。ドイツのティアハイムは民営企業ですので、補助金を返上して行政からの引取りを拒否することもできるわけです。事実、完全営利で私的引受のみのティアハイムも多く存在します。このような完全営利のティアハイムは所有者不明犬猫はもちろんのこと、私的引受も「再販売できない」ものは引受を拒否します(ドイツ全土でティアハイムが引き取る犬はたったの7万頭台であることが多くの引き取られない犬が存在することを示しています)。その結果どうなるか。多くの犬猫は捨てられます。年間50万ものペットが捨てられているという推計があります。私のTLで、「バカンスシーズンだけで7万ものペットが捨てられる」という、ドイツの記事があります。ドイツでは、野犬野良猫は民間人ハンターが年間50万頭近く狩猟駆除します。犬などは警察官が年間9000頭を射殺します。咬傷事故は日本の10倍発生します。どちらがいいのでしょうか。
●Megumi Takedaさんのコメント
例えばこのようなご意見があります。「保護譲渡、則ち『日本版ティアハイム』は公営施設として運営され」。ドイツのティアハイム云々を公の場で述べられる方は多いのですが、ティアハイムに対して誤解があります。ですから私はそれを指摘しています。ティアハイムは完全民営の営利団体(法人税も付加価値税も課税されています。非営利団体であれば課税されません)です。営利を目的とするティアハイムと、公衆衛生を目的とする行政組織の「動物愛護センター」とは目的が異なります。またティアハイムは日本で喧伝されているほど殺処分が少ない〜ゼロ、でもありませんし、譲渡率もそれほど高いとは思いません。東京都の犬の殺処分率は、ドイツのティアハイムの3分の1です。つまり犬に関しては、日本の一部の自治体では、ドイツのティアハイムの平均よりはるかに譲渡率が高いのです。ティアハイムと日本の動物愛護センターを比較して論じるのならば、正しい情報を元にしなければ意味がないです。
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行政の引き取り拒否の第三話です。
例え話をします。
オリンピックの男子マラソンで2時間の壁を破ろうと誰かが考えます。
普通は高地トレーニングとか厳しいトレーニングを選手に課すのですが、まどろっこしいと考える。
この際、距離を42.195キロじゃなくて40キロにしちゃおう。
見事に2時間の壁は打ち破られました。
みんな拍手喝采ですとはいかない。
だって、重要なルール変更が行われていますよね。
インチキだと声が上がるでしょう。
殺処分0は、行政の引き取り拒否で達成することなのでしょうか。
行政はまず業者からの引き取りを拒否し、殺処分数は減りました。
次に、個人からも事情を聞き、拒否を始めています。
最後は全て拒否して殺処分0を達成ですか。
行政の殺処分の統計は0にすることは出来るでしょう。
しかし、不幸になる動物の数は変わっていますか。
行き先が行政から引き取り業者や放棄になるだけ。
殺処分0=不幸な動物0ではないですよね。
私はそこに欺瞞を感じますし、インチキを感じます。
大事なことは、少しでも不幸な動物を減らすことだと私は考えています。
その作業は、多くの人が参加する地道な作業になりますし、動物に関わる人が等しく経済負担することになると思います。
いきなり殺処分0を求めても、不幸な動物が見えなくなるだけ。
何も変わっていないどころか、全てが闇の中に隠れてしまい、実態を分からなくするだけと私は考えています。
●Megumi Takedaさんのコメント
先生がおっしゃるとおりだと思います。
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