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迷子ねこ>新しい家で完全室内飼いにした矢先、物置の隙間から外に出てしまった、チラシを見た人からの情報で発見
編集−りんママ
初出:2010/04/20
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◆こどもあんぜんサイト宣言◆
こどもあんぜんサイト宣言

■迷子になった日 2010/02/17
■帰宅した日 2010/03/28
■状況 新しい家で完全室内飼いにした矢先、物置の隙間から外に出てしまった。
■届出先機関  保健所,警察署,収容施設
■発見の決めて 40日後折り込みチラシを見た人からの情報
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<プロフィール>
マヤ(♀避妊 3才)
額にMのような文字模様、背中から横にかけて白い帯状の模様、鼻の右横が茶色い、尻尾はシマシマ


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マヤは三歳のメス猫です。ある学校の敷地内でご飯をもらい外猫として暮らしていました。その時お世話くださっていた方が避妊手術も受けさせてくれました。しかし外猫では十分な世話も出来ないしマヤの幸せを考えたら誰か可愛がってくださる方を探しもらってもらったほうがいいのではということになり里親を募集されチラシを見た私が問い合わせをしてマヤをお世話することになりました。

マヤが住むことになった我が家は、マヤが今まで住んでいたところから60キロくらい離れた市で私の住んでいるところは田んぼや畑が少しある住宅街にあり車の通りはさほど多くないのんびりしたところです。しかし一キロもゆけば国道が通っており交通量が多い箇所もあり田舎と街が混在した場所です。
マヤが我が家にきてから一週間か十日ほどは慣れないところに来て外にも出られないからか(完全室内飼いでした)夜中よく鳴きました。しかしだんだん落ち着いてきて夜鳴かなくなったかな、慣れてきたのかなと思った頃、我が家に来て三週間後マヤは行方不明になりました。物置の戸が少しあいたままになっておりそこから外に出てしまいました。

それからマヤの捜索がはじまりました。まずはインターネットで猫がいなくなった時に何をすればよいか、帰ってくる可能性があるか等を調べたかったので迷い猫、掲示板、捜索、等の文字を入力して検索しました。すると迷い猫をよびかける掲示板がたくさんあってその中の3つほどに写真入で掲載させていただきました。後探す方法がいろいろと書かれてあったので参考にさせていただきました。

いなくなって早いうちに警察・保健所(愛護センター)・市役所の担当課への
届出をしチラシを配布しました。
犬猫の遺体と接する機会のある公共機関・業者にもチラシを渡し発見した場合の連絡依頼をしました。

地元の動物愛護のボランティア団体を調べ協力をお願いしました。その団体のブログで掲載していただき会員さんにチラシを配ってくださいました。

ポスター貼りは市内の量販店等人の集まりやすそうなところ20〜30箇所くらいに
お願いにゆき貼っていただきました。
(スーパー、コンビニ、ホームセンター、ペットショップ百均、本屋、クリーニング屋、パチンコ店、ケーキ屋、電気店、ドラッグストア、動物病院等)
ほとんどのお店でははっていただくことができました。見つかったらすぐに連絡を入れますし見つからなくても必ずあとではがしに参りますのでと伝えお願いしました。1ヶ月くらいたってお店側がどうしたらよいか困っているかもしれないと思ったのでまだ見つかっていないので引き続き貼っていただきたいとレイアウトをかえたポスターをもってゆき再度お願いしはっていただきました。
その際にちょっとしたお菓子をもってゆきました。
あと家から1キロ圏内くらいの電柱に10箇所ほどに(本当は駄目なのでしょうが)ビニール袋に入れはらせてもらいました。
はがれていないかたまに確認しにゆきました。
幸いお叱りの電話はありませんでした。

ポスティングは自宅のまわりはもちろん情報があった近辺を中心にポスティングしました。
情報があった周辺を天気のいい日等にちょくちょく見て回るようこころがけました。

地元のケーブルテレビが無料で迷子猫の呼びかけをしてくれると聞いたので早速伺ってお願いし3/5〜3/1510日間ほど放送していただきました。

フリーペーパーは5〜6紙あったので全てに連絡をとり掲載をおねがいしたところ4紙無料掲載のOKをいただきました。
フリーペーパーの掲載は〆の関係でどうしてもお願いしてから掲載までの時間がかかってしまいます。私が掲載をお願いしたのが3月20日すぎで4紙とも4月20日以降の掲載でした。見つかったのですぐキャンセルのご連絡をさせていただきました。

チラシの新聞折込は市内で一番よまれている地元新聞に入れました。折り込み代は1枚三円前後情報の集まり具合をみながら三度ともレイアウトをかえチラシを
入れました。一度目2/25頃と二度目3/10頃は家の周辺1キロくらい同じところにいれ、三度目3/20頃は家の周り1キロ内の情報がほとんどなかったので少し範囲を広げた今まで入れてないところにいれました。3度の合計枚数は5000枚くらいだったと思います。カラーコピーはインターネットでA41枚5円でしてくれるところがあったのでそちらにお願いして少しでも安くなるようにしました。ネットでカラーコピー等で検索すると出てきます。
こちらでエクセルやPDF様式で作ったチラシの原稿を作成し注文画面に添付して送付します。それを双方でレイアウト確認のメールのやり取りの後これでOKということなら依頼枚数分カラーコピーをして宅配で送ってくれます。
最短で2日ほどで手元に届きました。
節約のためポスターもチラシも両方兼用で使える内容にしました。

ポスター、チラシには携帯とメールアドレスを載せました。携帯の方がすぐ来てくださいと連絡があったときに対応できるからです。
折り込みチラシには法律でその広告の責任者の住所と名前と連絡先を入れなければならなかったのでいたずらが気になりましたがそんなこと気にしていられないので下のほうにとても小さな文字で入れました。
幸いいたずら電話等は一本もありませんでした。チラシ、ポスター作成の際は
その猫の特徴が一目でわかるように写真を大きく載せ特徴を目立つ色の矢印で指して誰が見ても猫の特徴が頭に焼きつくような文面、レイアウトにしました。
文字は簡潔に見やすいよう色大きさ等配慮しました。
文面はあまり長くなりすぎないようにしました。
いなくなった場所はいれました。
ただこんなに遠いのだからと先入観をもたれてしまうのを避けるため数キロ移動の可能性も有といれました。いなくなった日時はいれませんでした。
又「ご家族お知り合いの方にもお声かけをしてくださると大変うれしいです」と呼びかけ依頼の文面をいれました。
実際ご家族やお知り合いにお声をかけてくださった方がいたようです。又ちらしに電話番号をかいた比較的粘着力のつよい付箋を数枚はりつけました。
市内では迷子猫の捜索に新聞折込のチラシを使ったという例がなかったようで
けっこうインパクトがあったようです。
実際マヤの発見もこの三度の折込チラシによるものでした。

後地元で一番購読されている新聞に(県内シェア70%ほど)読者からのメッセージ欄がありそこにマヤを探しているので見かけた方は連絡をくださいという内容のものを3/7写真入で掲載しました(有料でした)

自分の足で探して探している猫とばったり出会える確立は時間がたてばたつほど少なくなると思ったので(もちろんばったり出会うこともあるとは思いますが)集中的に歩いて探したのは最初の2週間内くらいでその後は皆さんからの情報が頼りでした。

情報は全部で20件から30件くらい集まりました。一キロ内の情報は数件で後は1キロ以上離れたところの情報でした。
(やはり1キロ以上遠くに行っておりました)
よく似た同じ猫の情報が何度も寄せられたり良く似た模様の猫を見かけたよという特定しにくいアバウトな情報だったり確認いってももう既にいなかったり違ったりとマヤの特徴と酷似した決定的な情報は見つかるまで全くと言っていいほどありませんでした。でも情報が寄せられるということは皆さんが関心をもってくれている証拠ですしチラシ等の効果があるということの証明だと思ったのでとにかく広く多くの方にマヤを探していることを知っていただくにはどうすればよいかを考えあの手この手で捜索活動をしました。
寄せてくださった情報を元にチラシを巻く場所、ポスティングの場所を検討しマヤの今の居場所を推測しました。結果マヤの足取りと方向的には推測とあっていたけれども思ったより遠くに行っておりました。

チラシをまいても何日も情報がないときもありました。悪いことを考えてしまいがちでした。
でも遺体が見つかったという連絡はないしまだ1ヶ月程度では諦められないと思いました。

マヤが見つかった経緯は広告の折込チラシを保護してくださった方が3種類のチラシの内の2枚を自宅に貼ってくださっており(ご家族で声をかけあってくださっていたそうです)それを見た息子さんが出先でマヤらしき猫を見かけ捕まえて保護してくださいました。その保護してくださった方のお宅は大変動物好きな御家庭でいつも家族の誰かが犬猫をひろってくるそうでひろってきては貼紙をして飼い主を探したりしていたそうです。
以前飼っていた猫が同じように迷子になってしまったことがあり必死に探したのですが見つからずその時に大変な辛い思いをしたので少しでも協力できたらという思いがあったとのことです。

保護された場所は自宅より直線距離で1.5キロくらい離れた田舎でその途中交通量の多い大きな道路もあるところですが、そこを越えて保護された地区に行ったようです。(けっこう遠くに行っていると実感)
元いた場所に戻ろうとしたんだと思います。
その地区はそこまでは行っていないだろうと思いチラシは全くまいていない場所でした。
保護してくださった方は私の家から比較的近いお宅の方だったのですが(チラシを2回まいた圏内)1.5キロくらい離れた友人宅へ遊びに行っていた際にマヤを見かけました。
あるお宅の物置のシャッターが開いた状態になっておりその物置にマヤはいました。
そこの家主が毛布と餌を物置においてくださっていたそうででそれも発見につながる要因だったかと思います。
マヤは発見時かなり衰弱しており体は半分くらいに小さくなり足はフラフラであちこちはげて40日間の苦労のあとが伺えました。
不明になった時期が冬ということもありおそらくその物置にたどり着くまでろくに食べ物を口にできなかったのではないかと思います。
大変痩せておりました。

40日間探してみて感じたのは見ず知らずの方でも自分のうちの犬猫がいなくなった時と同じように一緒になって探してくれたり協力してくれる方がいる限り姿が見えなくても情報がなくても見つからないかもしれないと絶望的な気持ちになってもすぐには諦めてはいけないということ。
現に私もこんなにマヤに直接つながる情報が入らないのだからもうダメかもしれないと何度も思ってしまいましたが探すことに関して後悔だけはしたくありませんでした。
どのくらいの期間探すかというのは個々で違うと思うので一概にはいえませんが
自分のできることは全てやって精一杯探してあとは天にまかすしかないと思いました。

チラシをわざわざ車においてくださっている方、お願いしていないのに自らすすんでお店の店頭にチラシを貼ってくださった方、自宅でチラシをとっておいてくださった方等、知らないところで見ず知らずの方が本当にたくさんご協力してくだっさっていたということを後で見聞きし探していたのは自分1人ではなかったのだと胸が熱くなりました。
協力してくださった全ての方にお礼は直接言えませんが心から感謝いたしました。

見つかった後はポスターを貼ってくださったところや捜索にご協力くださった方々に見つかった旨お礼の報告をしポスターをはがしにまわりました。お願いしたところは忘れないようにいつどこにお願いしたかを記録しておきました。

マヤの体重も順調に増え、もうそろそろ落ち着いたかなと思ったので 先日、動物病院へ行ってまいりました。一通りの検診の結果どこも異常はなく食べ過ぎに注意するように言われました。
もう少し間を空けてからワクチン接種やシャンプーをしてあげたいと思っております。
これからはマヤが外にでてしまわないように万全な体制を整えマヤが苦労した分お返しできるよう精一杯可愛がってあげたいと思います。

迷い猫探しは経験したものでないとこの大変さはわからないと思いました。
この報告がもし皆様のお役に少しでも立てるなら幸いです。一日も早く皆様の愛猫が自宅に戻れるよう心よりお祈り申し上げます。


〔飼い主さんの了解の上頂いたメールを公開しています。〕

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