獣医師広報板トップページ動物よくある相談メニュー子犬の低血糖症について
獣医師広報板のキャラクター:ココロちゃん子犬の低血糖症について
文章−けりーずはうす(獣医師)
初出:2010/10/22
◆「動物よくある相談」利用についての注意事項
★情報は自己責任でご利用ください。
★記載されている記事は獣医師広報板の掲示板に投稿されたものが中心で、獣医師広報板の
 見解を代表するものではありません。
★飼育方法の質問は意見交換掲示板をご利用ください。
◆こどもあんぜんサイト宣言◆
こどもあんぜんサイト宣言

低血糖症とは、名前の通り血糖値が低くなることをいいます。
血糖値が高くなる病気としては糖尿病が有名ですが、糖尿病は高血糖イコール即死ということにはなりませんが、低血糖は命にかかわるレベルまで血糖値が下がってしまう場合がままあります。

今回は日常的によく診察することの多い、子犬の低血糖について説明します。

子犬の低血糖症はほとんどの場合、飼育環境が変わったストレスが引き金となっていることが多いようです。
低血糖症の大半は飼育開始後(あるいは飼育環境変化後)1週間以内に来院されます。
以下に、日常的に診察する低血糖になりやすい条件を示します。

1.生後2ヶ月齢前後あるいはそれよりも幼い。
2.小型犬種である。
3.手元にもらってくるまで、母犬や兄弟犬と一緒に遊べる環境ではなく個別ケージでの飼育環境にいた。
4.家に来てからケージから出して遊ぶ時間が長い、あるいはケージを使わずフリーにしている。
5.眠っていても物音がするとすぐに起きてしまう。

子犬が新しい環境に慣れるまでにはだいたい1週間ほどかかります。
おなかを出して寝て、少々つついたくらいでは起きなくなったら、お家に慣れたといっていいでしょう。
しかし、元気でよく食べていた犬が突然に食欲を低下させたり寝てばかりいるなどの症状が出始めたら、低血糖を心配しなければなりません。

低血糖症は下痢や嘔吐が先に現れる場合もありますが、最初はなんとなく元気がなく食欲がないという症状から始まります。
それを見過ごすと意識喪失や低血糖性の痙攣などが起こり、そうなると救命がむずかしくなる場合があります。
子犬の変化は、少し様子を見てみようかと油断しないほうがいいでしょう。

子犬の低血糖は、世に出回っている子犬の数に対してこの症状で来院する数が少ないことを考えますと、すべての犬に当てはまることではありません。
圧倒的に小型犬種が多いものです。
この理由として考えられるのは、もともと小型犬は怖がりなタイプが多く物音などに敏感です。
加えて生後50日に満たない状況で母犬などから離され、生活音を聞く機会が少ない場所で飼育されていることが多いためと想像されます。
そういった環境で育った可能性のある子犬を迎えたなら、低血糖の症状に気をつけながら愛犬との生活をスタートさせていただく必要があります。
だからといって物音をさせずに静かに暮らす必要はなく、早く慣らすためにも普通に生活していただくほうがいいです。

環境が変わった子犬は不安です。鳴いて当たり前です。
しばらくは夜鳴きするものと覚悟を決めてから迎えてください。
そしてケージを用意してそこでゆっくり休めるようにしてください。
ケージが安心して眠れる場所だということがわかり、新しい家の生活リズムに慣れれば夜鳴きはなくなるものです。
低血糖症を防ぐには、子犬にかかるストレスに気をつけ、迎えてから1週間は「遊びたい♪、遊びたい♪」を我慢して静かに過ごす時間を作ってあげましょう。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。


優雅(金魚観)
画像募集中!!(無料)
画像集

◆令和6年能登半島地震動物関連ニュース

◆獣医師広報板の主張

◆獣医師広報板管理人の独り言
利用上の注意事項&メニュー
2024年3月のBest
  1. 杉本彩氏を訴える名誉毀損裁判について(194)
  2. 譲渡犬をもらったら大変な状態だった(91)
  3. 大阪万博ペット同伴絶対反対(78)
  4. 保護動物譲渡前調査の個人情報保護ポリシーについて(78)

◆獣医師広報板よくある質問(FAQ)

◆獣医師広報板からのお願い
獣医師広報板をご利用、本当にありがとうございます。
獣医師広報板は個人サイトですが、その運営はボランティアスタッフが担い、運営資金はサポーターの応援に頼っています。
獣医師広報板は多額の累積赤字を計上しております。
サポーターは企業でも個人でも結構です。
ぜひ、獣医師広報板をサポーターとして応援ください。

◆PC版コンテンツ利用数ベスト7(2024年3月期)
  1. 猫のカロリー計算(5,574)
  2. 電子図書:犬と麻薬のはなし−麻薬探知犬の活躍−(5,248)
  3. 管理人の独り言(5,202)
  4. 犬のカロリー計算(4,076)
  5. 動物よくある相談(3,593)
  6. 広報板カフェ(1,812)
  7. 迷子動物、保護動物掲示板(1,787)
コンテンツ別アクセス数

◆電子図書
電子図書「"犬と麻薬のはなし−麻薬探知犬の活躍」は、2022年2月23日より第四版になっております。
新しいエピソードも追加され、データーも更新されています。
第一版、第二版、第三版を読まれた方も、是非第四版をお読みください。
犬と麻薬のはなし−麻薬探知犬の活躍−第四版2022/02/23公開

◆一般市民向けの動物に関するセミナー・イベント
★毎週土曜日午後1時〜4時
ペットロスホットライン
ペットロスホットラインは、今のお気持ちをお聴きする電話です。
★WEB講座
★〜4月30日:オンライン
★4月25日-5月7日:大阪府守口市
★4月27日:北海道旭川市,栃木県鹿沼市,4月28日:島根県出雲市
★4月27日:神奈川県横浜市
★4月27日-5月19日:愛知県名古屋市
★4月28日:東京都台東区
★4月28日:福岡県北九州市
★4月28日-29日:大阪府大阪市
★5月3日-4日:大阪府大阪市
★5月3日-5日:千葉県千葉市
★5月6日:北海道苫小牧市,栃木県矢板市
★5月10日-16日:オンライン
★5月11日:東京都大田区
★5月11日-19日:大阪府大阪市
★5月12日:栃木県日光市,鳥取県鳥取市,鳥取県湯梨浜町,鳥取県大山町
★5月12日,6月23日:鳥取県倉吉市
★5月13日-27日:オンライン
★5月17日-6月2日:東京都台東区
★5月18日:愛知県長久手市
★5月18日:オンライン
★5月19日:佐賀県佐賀市
★5月19日:栃木県那須塩原市
★5月25日:栃木県栃木市,5月26日:島根県出雲市
★5月31日:インターネット
★6月1日-2日:大阪府大阪市
★6月2日:東京都豊島区
★6月8日:オンライン
★6月9日:佐賀県武雄市
★6月15日:栃木県日光市
★6月28日-7月7日:愛知県名古屋市
★7月13日-15日:愛知県名古屋市
★7月13日-9月23日:大阪府大阪市
★9月20日-22日:大阪府大阪市
★10月27日:兵庫県神戸市
★2025年4月3日-6日:東京都江東区

セミナー・イベント情報はメールにて広報内容を送ってください。(掲載無料)

◆ペット動物獣医師&動物看護師向けの動物に関するセミナー・イベント
利用上の注意事項&メニュー

◆経済動物獣医師向けのセミナー・イベント

◆公衆衛生獣医師獣医師向けのセミナー・イベント

◆実験動物獣医師獣医師向けのセミナー・イベント

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。