低血糖症とは、名前の通り血糖値が低くなることをいいます。
血糖値が高くなる病気としては糖尿病が有名ですが、糖尿病は高血糖イコール即死ということにはなりませんが、低血糖は命にかかわるレベルまで血糖値が下がってしまう場合がままあります。
今回は日常的によく診察することの多い、子犬の低血糖について説明します。
子犬の低血糖症はほとんどの場合、飼育環境が変わったストレスが引き金となっていることが多いようです。
低血糖症の大半は飼育開始後(あるいは飼育環境変化後)1週間以内に来院されます。
以下に、日常的に診察する低血糖になりやすい条件を示します。
1.生後2ヶ月齢前後あるいはそれよりも幼い。
2.小型犬種である。
3.手元にもらってくるまで、母犬や兄弟犬と一緒に遊べる環境ではなく個別ケージでの飼育環境にいた。
4.家に来てからケージから出して遊ぶ時間が長い、あるいはケージを使わずフリーにしている。
5.眠っていても物音がするとすぐに起きてしまう。
子犬が新しい環境に慣れるまでにはだいたい1週間ほどかかります。
おなかを出して寝て、少々つついたくらいでは起きなくなったら、お家に慣れたといっていいでしょう。
しかし、元気でよく食べていた犬が突然に食欲を低下させたり寝てばかりいるなどの症状が出始めたら、低血糖を心配しなければなりません。
低血糖症は下痢や嘔吐が先に現れる場合もありますが、最初はなんとなく元気がなく食欲がないという症状から始まります。
それを見過ごすと意識喪失や低血糖性の痙攣などが起こり、そうなると救命がむずかしくなる場合があります。
子犬の変化は、少し様子を見てみようかと油断しないほうがいいでしょう。
子犬の低血糖は、世に出回っている子犬の数に対してこの症状で来院する数が少ないことを考えますと、すべての犬に当てはまることではありません。
圧倒的に小型犬種が多いものです。
この理由として考えられるのは、もともと小型犬は怖がりなタイプが多く物音などに敏感です。
加えて生後50日に満たない状況で母犬などから離され、生活音を聞く機会が少ない場所で飼育されていることが多いためと想像されます。
そういった環境で育った可能性のある子犬を迎えたなら、低血糖の症状に気をつけながら愛犬との生活をスタートさせていただく必要があります。
だからといって物音をさせずに静かに暮らす必要はなく、早く慣らすためにも普通に生活していただくほうがいいです。
環境が変わった子犬は不安です。鳴いて当たり前です。
しばらくは夜鳴きするものと覚悟を決めてから迎えてください。
そしてケージを用意してそこでゆっくり休めるようにしてください。
ケージが安心して眠れる場所だということがわかり、新しい家の生活リズムに慣れれば夜鳴きはなくなるものです。
低血糖症を防ぐには、子犬にかかるストレスに気をつけ、迎えてから1週間は「遊びたい♪、遊びたい♪」を我慢して静かに過ごす時間を作ってあげましょう。
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