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ここ数日盛り上がっている狂犬病ワクチン接種について、毎日多くのコメントやいいねを頂戴しております。
ありがとうございます。
私の獣医師歴は40年です。
獣医師になった時には狂犬病予防法はありました。
その間に獣医師会に入り、集合注射に参加し、獣医師会を退会し、集合注射には縁がなくなり、この夏獣医師会に再入会しました。
そのような人間から言えることは、狂犬病予防の仕事というのは、その他の獣医師の仕事としては異色であると言うことです。
以前にも書きましたが、例えば犬の混合ワクチンなら各社毎に仕入れ価格が異なり、シーズンオフにはセールがあり、まとめて購入して、儲けを狙うことも出来ます。
しかし、狂犬病ワクチンは、確かに複数社が作っていますが、製造法も同じ、仕入れ価格も同じ、セールなど聞いたことがありません。
そして接種価格ですが、混合注射なら自由価格です。
好きに価格が決めることが出来ます。
しかし、狂犬病は、行政が獣医師会に提示する、ないしは話し合う、その結果決まった集合注射の価格を獣医師会未入会の獣医師も意識せざるを得ないのが実態です。
病院で、診察して、健康状態をチェックして接種するのですから、集合注射より高くてもいいような物なのですが、それもしづらいのが実態です。
一部の地方で、企業動物病院や獣医師グループが大形スーパーの駐車場などで行政と話し合った価格より安売りしているのは聞いています。
これは、おそらく行政はいい気分はしていないでしょうね。
ただ、規制する法律もないので、どうしようもないという所でしょうか。
良く言われるのに、まるで獣医師会が狂犬病予防をやめさせないというような話がありますが、獣医師会に入ってなかった人間としてはっきり言えます。
それはデマです。
日本は法治国家で、狂犬病予防法という法律があり、それに従って行政が動き、獣医師に協力を求めるというのが実態でしょう。
私の住んでいる大阪では、近年獣医師会未入会の獣医師も行政から協力が求められるようになり、私も協力していました。
ですので、狂犬病予防法の廃止要求などは、所管している厚生労働省に陳情すべきことで、最終的には国会の議決を経て国会議員が決めることとなります。
なにか、獣医師会が大きな力で狂犬病予防法を存続させているように思われている方もいらっしゃるようですが、獣医師会にそんな力はないように思っています。
私は30年近く未入会でしたが、何の不自由もありませんでした。
獣医師会に力があれば、未入会の開業者こそ、圧力を受けそうなものですが、何も無いです。
ただ狂犬病だけは、行政が地域獣医師会の協力を得ているという状況がありましたので、未入会のものには不利益な扱いはありましたが、絶対的な不利と言うほどのことは無かったです。
狂犬病は日本ではほとんど再発生する心配ないという意見をよく読みます。
私は、ほとんど発生することが無いのなら、やはりリスクはあるんだと理解しています。
狂犬病臨床研究会に参加し、アジアの狂犬病施設の狂犬病特有の症状を映したDVDを時々診て、常に見落とさないようにしております。
ほとんど再発生する心配がないのと、現場で最前線に立つ人間が万が一の際の備えをしないのとは違うと考えています。
●Megumi Takedaさんのコメント
狂犬病のリスクを言うのならば、今の日本では野良猫、放し飼い猫の方がよほど潜在的リスクです。日本では、都市部では犬の放し飼いや野犬はありません。対して野良猫は地域猫の推奨と引取り拒否で増加傾向です。アメリカでは、TNRは狂犬病ワクチン接種が義務です。
●Megumi Takedaさんのコメント
猟犬は野良猫の数に比較すれば格段に少ないです。野良猫は300万匹と推計されて都市部に多いです。生息密度も猟犬よりはるかに高い。それと猟犬がほかの犬より未登録無接種率が高いというデータがありますか。
●Megumi Takedaさんのコメント
上記の記事の、「欧米では、野生のアライグマ、キツネ、コウモリなどに狂犬病がみつかる『森林型』が多い」という記述もどうもね。確かにヨーロッパでは、コウモリ(アメリカ南部のフロリダなどでも)やアカキツネが狂犬病ベクターとして危険視されていますが、アメリカではCDCは猫が最もリスキーで、暴露後治療の原因動物でも最も多いのが猫とされています。アメリカで発見された狂犬病感染個体数は、猫は犬の4倍以上です。
https://idahohumanesociety.org/world-rabies-day-share-the-message-save-a-life/
●Megumi Takedaさんのコメント
台湾は、狂犬病リスクを猫を犬を同列に扱っています。アメリカでもそうですし。
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