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迷子鳥>隅田川を越えた先で保護され、掲示板を見た保護主から連絡があり無事帰宅
編集−りんママ
初出:2010/09/11
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こどもあんぜんサイト宣言

■迷子になった日 2010/08/07
■帰宅した日 2010/08/11
■状況 不注意で開いていた窓から逃がしてしまった。
■届出先機関  保健所,警察署,収容施設
■発見の決めて 掲示板を見た保護主さんからの連絡
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<プロフィール>
タルト(♂ 1才)オオダルマインコ

保護直後の画像


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[迷子になった状況と捜索方法] 

8月7日
夏休み初日、悪夢が起こった。
私がまだ寝ている間に、家人があやまって、タルトをベランダから飛ばしてしまったのだ。

タルトが最初に飛んでいった木。緑の中に見えなくなってしまった。
当時は、窓からのこの景色を見るのがつらかった・・・

木立の中に消えた

まだあまり飛べないタルトがそう遠くに行くはずがないと、周辺をひたすら探しまわる。
呼び鳴きする鳥でしたので、私も名前を呼びながら、木の上、庭の植え込み、下草の中、隣のビルとの隙間、地下駐車場、近所の公園、広場、土手。本来、人が入れないところも見て回る。
寝起きで探しまわったため、脱水症状になりかけ、いったん帰宅。
ネットの迷子掲示板に書き込み、近所の交番に届出をして、再度捜索。
まる一日探し続け、夜は、ライトがついている場所を見て回る。

8月8日
早朝には、近所にチラシを貼りに行く。
電柱などに貼ることは禁止されているが、迷子チラシは大目に見てもらえるという情報に頼る。
近所のマンション、スーパーなどにも掲示をお願い。何件か、断られたところもあったが、ほとんどが快く貼らせてくださり、郵便局、ペットショップでは心配して目立つところに貼ってくださった。
その後、近隣の複数の警察署、保健所にも、チラシを持って遺失物届けを出しに行く。
隣の区の保健所では、チラシを貼り出してくださるという。
新聞折込チラシの手配もした。お盆をはさむので配布まで時間がかかるとのことだったが、特急料金で最短配布をお願いする。
休み中の持ち帰り仕事がヤマのようにあったが、全てストップ。
体が動く時間はひたすら外を探し回るが、みつからない。

。。。 そして、4日後。
8月11日の朝。
「オウムを保護した」という一本の電話。

隣の区、川を隔てたすぐ向こうのマンションの方からで、お子さんが玄関で動けなくなっていた緑色のインコを保護してくださったという。お休み中のご主人が、迷子掲示板でタルトの情報を見つけ、連絡を下さったのだ。見つけたときはぐったりしていたが、水と、ヒマワリのタネを買って与えたところ、元気を取り戻したという。

住所と電話番号を伺い、駆けつけた。

大きなマンションがたくさんあるところだったが、ご主人とお子さんが、わざわざ敷地の外まで迎えに出て、キャリーを抱えた私に声をかけて案内してくださった。


4日目の対面。

しっぽが根元からむしりとられて綿毛だけになったタルト。カラスかカモメ、もしくは犬に襲われたのか。クチバシもぶつけたらしく、痕ができて鼻面もすりむけている。


傷だらけの体

それでも、私が手を出すと、そっと乗って、だっこされてくれた。

想像できないくらい、怖くてひもじい思いをしただろうに、タルト、戻ってきてくれてありがとう。本当にごめん。もうこんなことがないようにするから許してね。
しっぽがなくなったタルト。本当にごめんね・・・

素敵なご家族に保護されて、タルトはラッキーだった。

チビといっしょ。ちょっと安心。

本当に、本当にありがとうございました。心から感謝します。


[保護直後のタルトの状態]
体重は189グラム。ヒマワリをもらうまで、3日間、何も食べていなかったらしく、20グラム以上減っている。

食欲はあり、ペレットとシードを与えると、ゆっくり食べ、水も飲む。果物や野菜はほしくないらしい。おもちゃを入れるとかじって遊ぶが、すぐうつらうつらしてしまう。以前はあんなにおしゃべりしていたのに、うんともすんとも言わない。

鳥専門の病院に健康診断をお願いするが、混んでいて予約は3日後になる。「疲れているので、しばらくそっとしていてあげたほうがいい」という言葉を信じて見守る。

※後日の診断では、とくにケガはなかったが、疲れとストレスからフンにカビが出ていてクスリをいただく

[届け出先への報告とお礼]

交番、警察、保健所にはみつかった旨、報告。

チラシを貼ってくださった方々にも、お菓子を持ってお礼に行く。みなさん、「よかったですね」と喜んでくださる。隣の区のペットショップには電話で連絡。近日中に、フードとおもちゃをどっさり買いに行く予定。新聞折込チラシはギリギリでキャンセル、印刷料金のみ支払う。電柱に貼ったチラシも撤去。たぶん見逃してくださっていた、交番・清掃の方に感謝。

タルトが渡ったのは隅田川。飛び越えられないと思って、探さなかった方向で見つかった。風に乗って飛ばされたのだろうか。途中で落ちなくてよかった・・・

川を越えた

■備考

タルトはネットの迷子掲示板のおかげで連絡をいただいた。捜索中、掲示板の情報にどれほど助けられたかわからない。「逃がしてしまった」という悲しい書き込みの中に、「見つかりました」「保護しました」という、意外なほど多くの報告。これがなかったら、もっと前にあきらめてしまったかもしれない。

迷子にした場合、警察署と保健所への連絡は必要。タルトを保護してくださった方も、「警察に届けようと思った」とおっしゃっていた。

チラシも有効と思われる。保護した方は、エサを買う可能性が高いので、エサを売っているスーパー・ペットショップにお願いしたい。大型スーパーは断られることもあるが、「2〜3日でいいので」とがんばってお願いすることが大事。
チラシには電話番号を書く。イタズラ電話は覚悟する。(我が家は一件もなかった)。
新聞折込も有効。(周囲に大型マンションが多いと刷り部がけっこう必要になるが、網羅はできる)。
意外と安いのが駅貼りポスター。駅によって金額が違うが、1週間掲示で7000〜1万円。

迷子を見つけるためには、とにかく、あきらめないこと。タルトの場合も、飛んでいった方向にカラスがいたため、一度は絶望しかけたが、とにかく飼い主としてできることは全部やろうと決意した。

あきらめたらそこで終わり。あきらめさえしなければ、希望はある。

〔飼い主さんの了解の上頂いたメールを公開しています。〕

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