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獣医師広報板のキャラクター:ココロちゃんペットの供給を絞れば需要が減るのだろうか
2015年2月12日:ムクムク(川村幸治)
◆「獣医師広報板管理人の独り言」利用についての注意事項
★本文記事は獣医師広報板管理人ムクムク(川村幸治)の今日の気分を文字にした物です。
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◆こどもあんぜんサイト宣言◆
こどもあんぜんサイト宣言

元発言(facebook) いいね:123人,コメント:17件,シェア:9件(クリック)
何度も言うようだが、私はいわゆる動物愛護家ではない。
しかし、FB友達の中には動物愛護家の方も少なくないので、そのような方のご意見を自然に読むことになる。
最近に気になるものがある。
ペットショップやブリーダーがなければいいのにとか、ペットショップやブリーダーがなくなればずいぶんよくなるとかいうものである。
どのような文脈で使われるかというわけでなく、絶対的な信念でいきなり飛び出してくるという印象を受けている。
ですので、どういう意味かよくわからないというのが本当のところであるが、ペットショップやブリーダーの中には管理の悪いところもあるというわけでもないようである。
絶対的にペットショップやブリーダーの存在が許せないという印象を書き込みから私は受けている。
その理由がよく理解していないで意見を書くのもどうかと思うが、考えるところを書いてみます。
私は開業獣医師である。
犬の飼い主さんの7-8割はペットショップやブリーダーからの入手していると感じています。 いやそれ以上かもしれない。
猫の飼い主さんは、1割以下の人がペットショップやブリーダーから入手していると感じています。
もし、ペットショップやブリーダーが動物愛護家に問題になるような存在であるのなら、動物愛護の問題は犬に偏り、猫は少ないはずであるが、そんなことはない。
猫でも問題は多発している。
また、ペットショップやブリーダーの営業を禁止しても、動物を欲しい人は闇で動物を入手したり、海外まで行って動物を入手してくるだろうから、私は何も変わるようにも思えない。
歴史的にはアメリカの禁酒法案で、表向き酒屋がなくなったが、ギャングが酒の流通で大もうけをしたのと同様で、欲しい人(需要)があるのに供給を禁止しても、何の意味も無い。
極端な話、犬が欲しい人が、保健所やシェルターからすべて入手するようになったとしても、問題は起こり続けるだろうと私は考えている。
動物を欲しい人の入手先が変わっただけである。
そんなこと、気にしなくていいじゃないかと思われかもしれないが、私は気にかかる。
だれかを悪者にして、信者を増やすのが実はカルトの手口だからである。
実際、オウムは日本にも支部がある秘密結社を諸悪の根源のように言っていた。
ある動物愛護団体の代表は何かというとペットショップやブリーダーを諸悪の根源のように言い、信者を納得させている例を知っている。
考えすぎかもしれないが、ペットショップやブリーダーを絶対的な悪者に仕立てる陰には、怖いものが潜んでいるようで、最近気になって仕方が無い。

元発言(facebook) いいね:150人,コメント:12件,シェア:8件(クリック)
先日、ペットショップやブリーダーが無くなっても、動物愛護家を取り巻く諸問題は解決しないとの趣旨の長文を書かせていただき、多くのご意見を頂戴しました。
本当にありがとうございました。
ご意見を読ませていただいて、あらためて自分の考えを書かせていただきます。
何度も言いますが、私は動物愛護家ではありません。
高校は農業高校の畜産科で、最初の授業で先生が以下のように述べられました。
畜産物(牛や豚、鶏)に草(餌)を食べさせたら、蓄えという字になる。
牛や豚、鶏をしっかり世話をして、豊かな人生を送ろう。
また、大学は獣医科でしたので、先生は以下のように述べられました。
お医者さんは病気になったときにお世話になる。
でも獣医師は毎日いただく牛乳や食肉の安全性を確保して、社会に貢献している。
獣医師なしに、毎日の生活が成り立たない職業。誇りを持てと。
では、高校時代から動物に関わっているのかというとそうではありません。
私の実家は、ペットショップに動物を卸す鳥獣商。
農家の子供が田植えを手伝い、乳牛畜産家の子供が搾乳や牛舎掃除を手伝うように、私は子供の頃から、弥富から送ってくるセキセイや文鳥の雛に餌を与え、東南アジアから送られてくる九官鳥に餌を与えて育ちました。
そう書くと、何かかわいらしい感じかもしれませんが、小鳥の数は山という感じ。
現場は戦争という状態。
先方は口がついていますので、一年365日、休みなしに働きました。
そんな生まれですので、筋金入りの動物愛護家でない人間とまずご承知ください。
・ブリーダーやペットショップには何らかの規制が必要か。
一部衛生意識の低いブリーダーやペットショップが存在することは事実です。
なんらかの対策は必要と考えますが、現在では動物取扱登録が実行され、すべてのペット業者は行政の指導下にあります。
これらのよりよい改正は今後も行われるだろうし、それに期待しております。
・ブリーダーはそのペットの特性を説明した方かよいか
例えば、スーパーで売っている牛肉で私がユッケを作って食べたとします。
運がよければおいしくいただけると思います。
でも運が悪ければO-157に感染して、生命の危険にさらされるかもしれません。
しかし、スーパーのパックされた肉に、よく火を通して食べるように書かれていません。
一時、ハスキー犬が流行したことがあります。
でも、飼い主さんたちはハスキー犬の特性をほとんどご存じなかった。
多くのハスキー犬は保健所で殺処分になりました。
これはブリーダーのせいかと言えば、どちらかと言えば流行させたマスコミ責任が軽くないと考えています。
同じような例では、アライグマがあります。
テレビでアライグマが愛嬌を振りまくアニメが放映される。
子供がほしがり、どんどん日本に輸入されます。
その結果どうなったか。
私の知っている例では、飼い主の子供の指を咬みちぎったアライグマがいます。
多くのアライグマが殺処分にされるか放棄され、今社会問題になっています。
これって、マスコミにあおられていますよね。
ブリーダーや動物輸入商は、社会をあおるだけの力を持っていません。
商業者は需要にこたえて供給するだけなのです。ビジネスですから。
マスコミが煽ったのは、それだけでありません。
ウーパルーパー、エリマキトカゲ。
ブームが来れば、商業者は扱います。
自分が売らなければ、ほかの業者が売るだけです。
それは、妖怪ウォッチが売れるとなれば、無理でも仕入れて、売るのと同じです。
・ブリーダーは注文が来てから繁殖した方が良いか。
私がすき焼きを食べたくなったとします。
畜産家に牛の繁殖を頼み、発情期を待って種付きをし、妊娠出産した子牛を肥育してもらい、よく太ったところでと殺解体して、しばらく熟成してからすき焼きを食べろと言われても、私は流通している肉を買います。
犬も同じ事で、欲しいときが飼いたいとき。
日本では犬の繁殖に規制がかかれば輸入に頼るし、輸入が禁止されれば、暴力団が犬の流通を行うでしょう。それが歴史の教訓です。
・一部ひどいブリーダーやペットショップがあるから全部のブリーダーやペットショップを規制した方が良いか。
 一部に組織暴力団に所属する日本人がいるから、日本人は全部ひどいのでしょうか
 ポメラニアンがポメラニアンであるのは、まじめにポメラニアン品種の保存に努力しているブリーダーのお陰です。
 ブリーダーの中には獣医師真っ青の犬学の勉強家がいます。
 同じようにペットショップオーナーの中には、一種懸命取り扱っている動物について勉強されている方も知っています。
 一部をもって全てを評価するのは、ISILで全てのイスラム教徒を評価するようなもの。
 絶対すべき考え方ではありません。
文の終わりに
 私は生まれついて商業として動物と関わってきました。
 別に誇りに思っていませんが、恥だとも思っていません。
 一生懸命動物を商って私を大学まで行かせてくれた両親に感謝していますし、今も毎日動物に関わって生活をしている自分を恥ずかしいとも思っていません。
 同じように動物に関わって生活の糧を得られている人たちに共感を感じます。
 ですので、多くの動物に関わる人のために獣医師広報板というウェブサイトを作りました。
 一部共感できないのは、動物愛護で飯を食っている人ですか。
 私は、動物愛護で飯を食っている人は好きでは無いです。
 長文をお読みいただき、ありがとうございます。

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