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獣医師広報板のキャラクター:ココロちゃん雌猫の避妊手術は卵巣摘出手術か子宮摘出も含めた全摘手術か
2023年6月17日:ムクムク(川村幸治)
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元発言(facebook) いいね:76人,コメント:18件,シェア:2件(クリック)
10年くらい前だろうか、友人の動物病院で開かれた院内セミナーで集まった開業獣医さんに猫の避妊手術の際に子宮も含めた全摘手術か、卵巣だけ摘出する手術か挙手によるアンケートを採ったことがある。
7その際の結果は全摘手術の方が少なかった。
多くの先生方は雌猫の避妊手術の際は卵巣摘出だけを行っていたのである。
私も卵巣摘出だけだったので、それ以来は依頼主にどちらの手術をするか希望を聞き、希望通りの手術をしている。
どちらも特に問題ない。
全摘手術が費用アップ、手術時間アップ、切開傷アップなだけである。
昨日、以下のようなニュースがあった。
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避妊手術をしたはずの猫が出産…術後に「卵巣」再生か なぜ?獣医師が注意喚起「100%避妊できる術式を」
ーーーーーーーーーーー
今でも希望により卵巣摘出だけの手術をしている私としては不可解である。
疑問としては、本当に卵巣を摘出しているのだろうかという点である。
卵巣を摘出する場合に卵巣に出入りしている血管や組織を結索し、周囲の組織を含めて大きめに切り取っている。
当然、卵巣だけでなく卵管もない。
同じ場所に卵巣が出来る事は血行がないので難しいし、正常な卵巣が再生されたとして子宮の入り口は結索してあるので妊娠できない。
つまり、妊娠することはあり得ない。
なぜ、卵巣摘出手術だけでは妊娠することがあるのだろうか。
私には、適切な手術がされたのかを含めて疑問である。

元発言(facebook) いいね:28人,コメント:9件,シェア:0件(クリック)
先日、以下のようなニュースをアップし、多くのコメントをいただいた。
ーーーーーーーーーーー
避妊手術をしたはずの猫が出産…術後に「卵巣」再生か なぜ?獣医師が注意喚起「100%避妊できる術式を」
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コメントの中で嘘手術の存在について書かれていたのがあった。
私は麻酔をかけて耳だけ切るような獣医師はいないと考えているが、結果として嘘手術になることは想像が付く。
永年、開業獣医師をやっていて、雌猫の避妊手術をしていていろんなことを経験している。
避妊手術としては十分な長さの切開を行い、卵巣子宮を探すのであるが、見つからないことがある。
このような場合、私は事前に腹部の全毛刈りを施しているので、大きく切開して子宮がないことを確認する。
でも、そこまで毛刈りをしていない場合、大きく切開することは出来ない。
手術中に毛刈りをすることが難しいからである。
どうしても、いつもの切開程度で探すことになる。
この場合、獣医師の頭に思いつくのは、この猫はもうすでに子宮を摘出されているのだということ。
で、閉腹する。
結果として、嘘手術になる。
それを防ぐ為には術前にアクシデントに備えた毛刈りをやる必要がある。
これが、まだ若い猫などは乳頭をバリカンで傷つけたりして、一部の愛護家に評判が悪いのであるが、私は万が一の為に大きく毛刈りをする。
子宮が見つからないと判断するには大きく切開することは必要ではないか。
そのためには、普段は不必要と考えられるほどの毛刈りは事前に必要ではないか。
私はそう考えている。

元発言(facebook) いいね:83人,コメント:2件,シェア:1件(クリック)
避妊手術は卵巣摘出か子宮も含めた全摘手術かの続話です。
前にも書いていますが、私はどちらもしています。
飼い主さんに手術方法の違い、メリット、デメリットを説明し、選んでいただいております。
説明の上、決めるのは飼い主さんとなります。
手術料金は全摘手術の方がお高い目となります。
そのように双方の手術をやっているモノにとって、どちらが素晴らしいとは思っていません。
ただ言えるのは、常に万全の用意をして、時間の余裕も持って手術にのぞみ、アクシデントにも対応して、正直に手術を終わらすこと。
もちろん、私も人間ですからトラブルだけでなくミスも行います。
それも含めて、真面目に対応すること、それが大事。
どっちの手術法でもいい加減に出来ますので。

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